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ゲイツGuAIZ)は、テレビアニメ機動戦士ガンダムSEED』および関連作品に登場する架空の兵器

ザフトの量産型MS(モビルスーツ)。

当記事では、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する改修機ゲイツR、『ガンダムSEED MSV』に登場する実験機火器運用試験型ゲイツ改の解説も記述する。メカニックデザインは、いずれの機体も大河原邦男が担当。 テンプレート:ネタバレ

機体解説[]

テンプレート:機動兵器 ジンの後継主力機として開発された機体。ラウ・ル・クルーゼ隊が地球連合軍から鹵獲したGAT-Xシリーズの技術が導入されており、ジンでは大型の特殊オプションだったビーム兵器を大幅に小型化した上で標準装備している。総合性能においてもジンやシグー、そして当時の地球連合軍主力MSストライクダガーを凌駕する。基本設計の優秀さから、ドレッドノート以降のNJC(ニュートロンジャマーキャンセラー)搭載型核動力ガンダムの開発母体ともなった。

従来、ザフトのMS開発は複数の設計局が各々割り当てられた機種ごとに担当していたが、本機はMMI(マイウス・ミリタリー・インダストリー)社をリーダーカンパニーとし、軍の主要全設計局をまとめた統合設計局により開発されている。

元々ゲイツの基本設計は比較的早期に完了していたが、GAT-Xシリーズからの技術導入が決定したことで急遽設計案の修正を迫られ、従来案との擦り合わせに更なる期間を要した。結局本格的に配備されたのは、大戦も末期のボアズ攻防戦前後のことであった。

正式配備に先駆けて少数が生産され、実戦データ収集を兼ねて指揮官やエース級のパイロットに与えられた。その中で有名なのがクルーゼ隊隊長ラウ・ル・クルーゼの乗機で、彼の機体はシグーと同系のシルバーとグレーで塗装されていた。

機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』では、ドレッドノートのアグレッサー機として、叢雲劾搭乗の本機が登場する。

武装[]

MA-M21G ビームライフル
MA(マティウス・アーセナリー)社製の制式ビームライフルで、ドレッドノートが装備するMA-M20の量産発展型。ザフトの量産機としては、初めて機体側からの電力供給方式を採用している(内蔵電源型ではジンのバルルス改が初)。出力などの基本性能はGAT-Xシリーズのライフルとほぼ同等。
MA-MV03 2連装ビームクロー
対ビームシールド先端に内蔵された接近戦用武装。その名の通り爪状に湾曲した2本のビーム刃を出力し、装備を持ち替えることなく迅速に格闘戦へと移行できる。その設計思想はドレッドノートやプロヴィデンスの複合兵装防盾システムへと受け継がれた。GAT-Xシリーズが鹵獲される以前の案では純粋な盾として設計されていた。なおこれと似た事例として、後期生産型で口吻部にビームサーベルが追加されたバクゥが挙げられる[1]
MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲
頭部に2基内蔵される近接防御機関砲。ザフトの汎用量産機としては初の固定火器。
エクステンショナル・アレスターEEQ7R
両腰部に設置されるビーム砲内蔵型ロケットアンカー。アンカーを敵機へ射出・捕捉後、ゼロ距離射撃による確実な撃破を目的とした装備。砲の射程距離は極めて短く、実際の用法は刺突用のビームスパイクに近い。地球連合軍の量産機がPS(フェイズシフト)装甲を採用していることを想定して追加装備された。
その特異性から近接戦闘で敵の意表を突くには有効だが、ケーブル長の限界による射程制限や使用タイミングの見極めの困難さなど、パイロットには相応の技量が求められる。この理由もあり、戦後改修型であるゲイツRではより扱いが容易なレールガンへと変更された。

備考[]

  • 機体のデザインは2003年に開催した「機動戦士ガンダムSEEDメカコンテスト」において一般公募の中から最優秀作品としたものをメカニックデザイナーの大河原邦男がクリンナップしたものである。∀ガンダム以降、モノアイ型の量産型MSが商品化される際、「モビル〜」と呼ばれるが、ゲイツの場合に限り、「モビルスーツゲイツ」と呼ばれている。これは、商標登録の際に「ビル・ゲイツ」とバッティングするおそれがあるため、予め商品名にバンダイグループの所有する商標「モビルスーツ」を含ませて不測の事態を回避しようとしたためである。
  • 本項の記述は先述のように、ゲイツは基本設計完了後に地球軍のG兵器のデータを取り込んだ機体である、という設定を採用している。しかし、電撃データコレクション「機動戦士ガンダムSEED外伝2」(メディアワークス)の時系列表では、G兵器がザフトに奪取されるより前、カオシュンが陥落したC.E.71年1月23日にゲイツは既に完成しており、ラゴゥゾノと共に存在が発表されていることになっている。

火器運用試験型ゲイツ改[]

テンプレート:機動兵器 ジャスティスフリーダム用の各種火器の評価試験を目的に製造された実験機。C.E.71年2月中〜下旬頃に完成した[2]

背部にはジャスティスのファトゥム-00の原型になった大型リフターを装備しており、各種武装もジャスティス、フリーダムとほぼ同種のものを装備している。また、装甲にはザフト製MSとしては初めてPS装甲を採用している。

本機はNJCの実用化以前に開発された機体であり、動力は既存のバッテリーパックを搭載している。搭載武装の火力は設計陣を充分に満足させるものであったが、PS装甲を併用した際の活動時間は最長でも5分に満たない。活動時間延伸の苦肉の策として、リフター内部に補助パワーパックが増設されたが、それでも活動時間は10分程度であった。

開発目的上実戦投入は想定されていなかったが、ザフト、地球連合軍双方の兵士による非公式な目撃証言によれば、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に少なくとも数機、本機が参戦したとされる。『MSV戦記』によると、本機はバッテリーケーブルを接続したまま、要塞表面で固定砲台的な運用が行われ、三隻同盟クサナギの所属と思われるM1アストレイM1Aアストレイと交戦したとされる。

スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙』では、アスランや、カガリらがヤキン・ドゥーエに侵入する際に、本機が迎撃を行っている。エネルギー供給用と思わしきケーブルで繋がれており、ビームの直撃を受けて撃破される場面が描かれた。

それ以外にも、コミックボンボン連載版『SEED DESTINY』のプロローグでは、本機がジェネシスに取り付こうとした地球連合軍の精鋭部隊として参加していたガンバレルダガーと交戦する。ザフトには公式に本機の出撃を命じた記録は残されていないため、前線兵士の独断による出撃だったと推測される。

ゲイツR[]

テンプレート:機動兵器 ゲイツの戦後改修型。型式番号のRは、「Reinforce=強化する」を意味する。バックパック側面の推力偏向スラスター2基が撤去され、腰部背面に3基のスラスターが増設されている。機体も軽量化され、機動性・運動性の向上が計られている。武装は使い勝手に難のあるエクステンショナルアレスターを廃止し、中距離戦での威力と取り回しに優れたレールガンに変更されている。

就役数年間ザフトの主力を担ったが、より高性能なザクウォーリアを初めとするニューミレニアムシリーズの登場によって相対的に旧式化し、各地で機種転換が進められた。一部の機体はザフト脱走兵などで構成される反地球連合およびプラント穏健派勢力に横流しされ、各地のテロ・ゲリラ活動に使用された。

武装[]

MA-M21G ビームライフル、MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲
600型と同一装備。
MA-MV05 複合兵装防盾システム
600型に採用されたMA-MV03のビーム刃発生器を1基のみとした装備。
MMI-M20S ポルクスIVレールガン
取り回しに難のあったエクステンショナルアレスターに代わり装備された両腰のレールガン。フリーダムの「クスィフィアス」の系列モデル。

脚注[]

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. バンダイ「1/100MGフリーダムガンダム」付属解説書の記述による。
  2. 電撃データコレクション『機動戦士ガンダムSEED 外伝2』(アスキー・メディアワークスISBN 978-4840242028 参照。

関連項目[]

zh:ZGMF-600 GuAIZ

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