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ザクウォーリアは、テレビアニメ機動戦士ガンダムSEED DESTINY』、及びその他のコズミック・イラ作品に登場する架空の兵器

ザフトの量産型MS(モビルスーツ)で、メカニックデザインは大河原邦男が担当。

本項目では上級機ザクファントムや、公式外伝『機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズ』、模型雑誌企画『DESTINY MSV』などのメディアミックス作品に登場する各派生機の解説も記述する。 テンプレート:ネタバレ

機体解説 編集

Zaft Armed Keeper of Unity ザフト・アーマード・キーパー・オブ・ユニティ[1] = 「ZAKU」(鎧に身を固めたZAFTの統一の保護者)は、ユニウス条約後に開発された「ニューミレニアムシリーズ」に属する機体である。元々は量産機初の核動力MSとして設計されていたが、ユニウス条約で定められた「ニュートロンジャマーキャンセラーの軍事利用の禁止」を受け、従来のバッテリー駆動方式に設計変更された経緯を持つ。ザクは、まさにニューミレニアム(新千年王国)の名の通り、栄光あるコーディネイターの未来を担う機体であるとされ、1000の形式番号もかけて「サウザンドシリーズ[2]」とも呼ばれる。

最大の特徴は「ウィザードシステム」を備えている点で、単一の機体を様々な局面に対応させる事が出来る。このシステムはユニウス条約において定められた「連合・ザフト両軍の保有MSの上限の設置」への対抗策でもあり、用途を限定したいわゆる局地戦用機の生産台数の抑制にも貢献している。コストや活動時間の理由からPS装甲の採用は見送られたが、本機のスペックは地球連合軍GAT-Xシリーズを上回るとされる。

従来ザフトMSのトレードマークだったトサカ状多機能センサーアレイはサイズのわりに低機能であるという理由で廃止され[3]、一部のウィザード用モジュールの換装部位を兼ねるヘルメット方式[4]の簡素な頭部となった。腰部背面には、ビーム突撃銃、スラッシュウィザードのビームアックス、M68キャットゥスなどをマウント出来る開閉式ラッチを有している。なお、ZGMF-1017 ジンとは異なる形状でハードポイントも無い脚部だが、一部のザクファントム専用機が単純な後付けのジョイントを挿むことでM68パルデュスを装着し運用している。

一方、様々な開発体系を経て誕生した成熟機ともいえるのがザクシリーズであるが、ゲイツシリーズにて量産機にも実装されるようになっていたMMI-GAU2ピクウスなどのCIWS系火器は搭載されていない。その代わりに、腰や脚部に備える「フレキシブルチューブ」が誘導ミサイル迎撃用プロアクティヴアーマーシステムのマルチダズラーを収められる多目的コンジットであるとされており[5]、単純な動力パイプと誤認されがちだが似て非なるパーツとなっている。

武装 編集

MMI-M633 ビーム突撃銃
ザフト第1世代MSが常用した重突撃機銃の系譜に連なる量産型ビームアサルトライフルで、ザクシリーズのメイン武装。マティウス・アーセナリー側製品であるゲイツRのMA-M21Gなどと比べると短銃身なので精度は少々低いが扱いやすく、優れた速射性能でビーム弾をばら撒き多数の敵への同時攻撃が可能。
パンマガジン型の弾倉は着脱交換式になっているため本体電力を消費しないという絶大な利点がある。結合部は可倒式ジョイントで出来ており、腰部背面にマウントする時は銃身側面へとスイッチングさせて行なう。
MA-M8 ビームトマホーク
シールドに収納されている格闘兵器。ビームサーベル用途となるエネルギー発生デバイスを有する面と、折り畳み式の実刃製ピック(突起)を有する面が対をなす構造になっており、名前が示す通りの投斧と、より多くの使用法がある戦斧双方の特徴を活かした戦い方が可能。
対ビームシールド
対ビームコーティングが施されたシールド兼ウェポンラック。在来の手持ちタイプとは違って肩部プロテクタ上部と接続しているボールジョイント基によって半自動的に可動するため、両手をフリーハンドにして行動できるアドバンテージがあり、3本の衝角を使った突進攻撃も可能。裏面にはビーム突撃銃の弾倉を2個マウント[6]。内部はMA-M8の収納スペースとなっており、使用時は前方にせり出たのち横水平で位置取ってグリップを露出させる。
かなりの耐性を有しており、止むを得ず大気圏突入を試みたザクに襲い掛かる摩擦熱を完璧に近く遮り、(盾自体は空中分解したが)本体とパイロットは見事に護ってみせた。
ハンドグレネード
MSサイズの手榴弾。腰部サイドアーマーを兼ねるハンドグレネード用パレット[7]に、左右に2発ずつ、計4発マウントしている。
ZR11Q 閃光弾ZR13Q 発煙弾ZR20E 高性能炸裂弾ZR27I テルミット焼夷弾ZR30F 通常榴散弾 などの計5種類が存在するが、標準設置の物がどれなのかは明示されていない。

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ウィザードシステム 編集

本機最大の特長である兵装換装方式の一種。バックパック型オプションをメインとし、任意で着脱可能な頭部・肩部・腰部などのアーマー材と換装される様々なユニット、あるいは脚部に装着する(履く)後付けパーツなどを同時複合的に併用する事で、ザクという単一の機種に複数の機能を持たせる事に成功。また、1000ウォーリア、1001ファントムのみならず、バクゥハウンドドムトルーパーにも同規格のコネクターが実装されており、少なからず相性の違いは見られるものの互換性が図られている。一方では、流出したデータで造られたザフト製以外の非正規ウィザードも存在する。

シルエットシステムを先取りしたものとしても知られるが、シルエットフライヤーに該当する自動換装システムは導入されていないため、換装作業には当然ながら母艦ないし基地における人的労力が必須であり、パーツの構成によっては1000 or 1001ザク、バクゥハウンド、ドムトルーパーそれぞれの本体特性(体型)が絡んでくるため、負担の増減、あるいは運用自体の能否に個体差が出るのも特徴といえる。

なお、資料によってはウィザードパック、ウィザード換装システムなどとも記されている。

ブレイズウィザード
多数のスラスターを備えた宇宙用高機動型ウィザード。「ブレイズ」とは「火炎、劫火」の意。(形式番号:M
地上部隊のザクシリーズにも多く利用されているが飛行機能は備えていないため、空中戦では従来通りグゥルを併用する。ガナーと共に登場頻度の多い装備で、レイ、アスラン、シホ、ハイネ、ディアッカ機などが使用している。
AGM138ファイヤビー 誘導ミサイル
両側スラスターブロック先端部に内蔵された小型ミサイル。広範囲目標の制圧や弾幕形成による撹乱に威力を発揮する。装弾数は片側19発、計38発。
ガナーウィザード
遠距離砲撃用ウィザード。「ガナー」とは「射撃手、砲手」の意。(形式番号:A1
大型ビーム砲と専用エネルギータンクで構成される。主にルナマリア、ディアッカ機の他、エターナルを追撃したグラスゴー隊所属機や、レクイエムの中継点を攻撃したジュール隊所属のオレンジショルダー機などが使用し、外伝ではイライジャ搭乗1000ウォーリアも装備していた。ザクファントムでの例は「FINAL PLUS 選ばれた未来」や外伝漫画などで見られた。
M1500オルトロス 高エネルギー長射程ビーム砲
ウィザード右側方にマウントされる長射程ビーム砲。通常時はバレルとストックが折り畳まれており、展開時の全長は機体の身長を上回る。射撃時は右脇に挟む形で保持する。かつてのGAT-Xシリーズに搭載された超高インパルス砲と同等の破壊力・射程距離を有しつつ、信頼性や連射性能の点で上回る。また射撃に要するエネルギーは全て付属の大容量エネルギータンクによって賄われる為、機体の稼働時間にも支障はない。名称の由来はギリシア神話に登場する双頭の魔犬「オルトロス」。
スラッシュウィザード
近接格闘戦用ウィザード。「スラッシュ」とは「切り刻む、斬撃」の意。(形式番号:K
機体の運動性を維持するため、他のウィザードに比べやや軽量化されている。主にイザーク機が使用している他、第2〜3期オープニング、オペレーション・フューリーレクイエム攻防戦などで装備機が見られた。また、高山瑞穂のコミカライズ版ではユニウスセブン破砕作業エピソードにてアスラン機が装備していた。
MMI-M826ハイドラ ガトリングビーム砲
バックパックに2門装備されるエネルギー系ガトリング砲。高速連射による面の制圧を目的とした武装。有効射程はそれ程長くはなく、主に格闘戦に移行する際の牽制に使用される。左右の砲それぞれにMMI-M633 ビーム突撃銃と同規格のエネルギーカートリッジを各1基ずつ設置する。名称の由来はギリシア神話に登場する魔物「ヒュドラ」の別名。
MA-MRファルクスG7 ビームアックス
穂先部に備える一対のビーム発生デバイスと石突き部の実体刃鎌で構成される、両手使いの大型ハルバード系斬撃兵器。未使用時やビーム突撃銃を使う際は、テレスコピック方式の柄(棒)を縮ませつつ各基部を折り畳み、コンパクトにして腰部背面のラッチにマウントさせることが可能。「ファルクス」とはラテン語で「大鎌」の意。
ノクティルーカウィザード
『DESTINY MSV』に登場する強襲揚陸用ウィザード。「ノクティルーカ」とはラテン語で「夜光虫」の意。(形式番号:AAL
水上・水中用センサー内蔵の頭部セイルフィン、水上スキーの脚部プレート、肩部に装着する可動翼などがセットになっており、それらの換装作業を要するためデフォルト状態で両肩にボールジョイント付きプロテクターを持つザクファントムとの相性が良い。水中から浮上して両足のスキーで水面上を高速移動し、海岸線や浅水部の敵に対し強襲を敢行する。
ナイトウィザード

ドムトルーパー#ドムトルーパー(オリジナル仕様)」を参照

イージーウィザード

ドムトルーパー」を参照

ホスピタルウィザード

#ホスピタルザクウォーリア」を参照

ケルベロスウィザード

バクゥ#ケルベロスバクゥハウンド」を参照

ブースターウィザード
イライジャ専用ザクファントムが装備する高機動戦闘用ウィザード。「ブースター」とは「推進、増幅」の意。
武装を一切持たない代わりに運動性能を追求しており、水平翼を備えた展開式スラスターの可動によってスピードだけではない機動力と大気圏内での飛行能力を理想的に両立させている。

ザクウォーリア 編集

テンプレート:機動兵器 一般兵用の標準機で、「ウォーリア」とは「戦士、武士、闘士」の意。制式カラーは濃淡グリーンのツートンだが、パーソナルカラーへの変更も許されている。

右肩に一体型スパイクを有した曲面アーマー、左肩に3基の衝角付きシールドを装備した左右非対称の形状となっている。それらには先の大戦で崩壊したオーブから亡命したモルゲンレーテ技術者によってもたらされた超高硬度金属製錬技術が使われている。

なお、コンピレーション・アルバム『機動戦士ガンダムSEED DESTINY COMPLETE BEST』の初回限定盤CD+DVDケース上には、肩部のプロテクター一式が左右逆に付けられ、頭部にブレードアンテナを有したガナーザクウォーリア(あるいは左肩を変えたガナーザクファントム)が描かれている[8]


劇中の活躍 編集

普及機とは言え、C.E.73年時点ではようやく本格配備が実施されたばかりの最新鋭機だった為、初期はルナマリア・ホーク等のザフトレッド、ディアッカ・エルスマンを初めとするエース級パイロットに優先的に供給されていた。
また、アスラン・ザラもアーモリーワン襲撃やユニウスセブンの破砕作業に際して本機に搭乗している。彼等はこの機体で、ファントムペインに強奪された3機のセカンドステージシリーズ、カオスアビスガイアと互角以上の戦いを繰り広げている。中盤以降は配備が進み、地上、宇宙を問わず各戦線で見られるようになる。

ザクウォーリア専用機 編集

ルナマリア・ホーク機
パーソナルカラーは赤。主にガナーウィザードを装備している。高山瑞穂のコミカライズ版ではスラッシュウィザードも装備。
ハイネ隊仕様
関連企画「ザク!ザク!!キャンペーン」のプレゼントとして設定された機体。右肩を橙色に塗装した姿から「オレンジショルダー」とも呼ばれる。ハイネの死後、彼を慕う者が部隊にかかわらずオレンジショルダーにしたとされ、本編ではジュール隊所属で登場した。
ライブコンサートバージョン / ザクウォーリア(ライブ仕様)
ディオキアで催されたラクス・クライン(ミーア)による慰問コンサートで特設ステージとして利用されたザク。ライブザクウォーリアとも呼ばれる。全身をピンクで塗装するなどのポップアートなビジュアルで会場を彩ったが、小説版ではタリア・グラディスに眩暈を感じさせていた。その後、本編最終話にてブレイズウィザードを装備しメサイアから出撃していった。
搭乗者不明機
関連企画「ザク!ザク!!キャンペーン」の最優秀作品に選ばれた黒・赤カラー機。ブレイズウィザードを付加されて、アニメ本編「PHASE-45 変革の序曲」やDESTINY MSV戦記「Field 03:月軌道・メサイア近傍宙域」などに登場した。
シホ・ハーネンフース機
左肩にパーソナルマークのホウセンカがペイントされている以外はノーマル機と同様。主にブレイズウィザードを装備している。
イライジャ・キール搭乗機
『DESTINY ASTRAY』に登場。正確に言えば専用機ではないが、イライジャ専用ザクファントム用のデータを収集するために行われたカイト・マディガンとの模擬戦で使用したノーマルの1000ザク。ウィザードはガナーを選択し、腰部背面のラッチにはM68キャットゥスをマウントしていた。
ラガシュ基地仕様
海底基地ラガシュに配備されている機体。頭部と胴体がネイビーブルーに塗色されている。
アイザック・マウ機
Δ ASTRAY』に登場。ベースはラガシュ基地仕様で、ウィザードは以前の愛機だったバクゥハウンドのケルベロスを装着。スー専用機とは異なり、左肩をスパイクアーマーに換装している。
スー機
FRAME ASTRAYS』に登場。暗めのミッドナイトブルーとレッドのツートンにカラーリングされ、ウォーリアとは名ばかりでチューニングされた性能は1001ファントム以上になっている。同色に染めたケルベロスウィザードを装備するが、本体左肩(シールド)の換装は行っていない。


ザクファントム 編集

テンプレート:機動兵器 指揮官用の上級機で、「ファントム」とは「幽霊、亡霊、幻影」の意。

頭部に追加されたブレードアンテナにより通信、指揮統制、情報処理能力の強化が図られている。資料によっては、これはザクファントムの装備というより指揮官機用の装備であり、1000ザクウォーリアにも装備されている機体があるとされている[9]。右肩にもシールドが装備され、左右対称の機体構成となっている(ただし、ノクティルーカウィザード装備の状態では、1000ザクの指揮官機と外観上区別がつかない)。基本性能的には大差無いが、一部にやや高品質な部材を用いているらしい。

1000ザク同様、エース級パイロットによるカラー変更も許されており、搭乗者が限定される本機は特にその傾向が強く、相対的にカスタム機の割合も多い。なお、PHASE-48、49、FINAL(PLUSを含む)などには1000ザクと同じ濃淡グリーン配色機が多数登場していた。また、関連ゲーム『SDガンダム GGENERATION PORTABLE』や『スーパーロボット大戦Z』などではデフォルト機のザクファントムは当該色と解釈されて登場している。


劇中の活躍 編集

1000ザクと同様にC.E.73年では配備が開始されたばかりの先行機で、ザフトレッドやそれに匹敵するエースパイロット、歴戦の熟練パイロットらが優先的に搭乗している。
第2〜3話において、レイ・ザ・バレル機は軽装状態のまま奪取されたセカンドステージシリーズやネオ・ロアノークエグザスと渡り合った。イザーク・ジュール機は、ディアッカやアスランとの連携によってセカンドステージシリーズを圧倒する活躍を見せた。また、ハイネ・ヴェステンフルス機は、開戦時のプラント防衛戦で奮戦し活躍した。
外伝では固有のオリジナル武器が装備される事も多く、カスタマイズの幅が広い機体となった。

ザクファントム専用機 編集

レイ・ザ・バレル機
パーソナルカラーは白。主にブレイズウィザードを装備している。「スペシャルエディション 砕かれた世界」のアバンタイトルでは詳細不明の斧状武器を持つ姿が新規カットで追加されていた[8]
イザーク・ジュール機
パーソナルカラーはスカイブルー。主にスラッシュウィザードを装備している。
ハイネ・ヴェステンフルス機
パーソナルカラーはオレンジ。主にブレイズウィザードを装備している。
搭乗者不明機 (1)
パーソナルカラーは紫。ブレイズウィザードを装備した姿が第9話、ノーマル姿が第15話に見られた。
搭乗者不明機 (2)
パーソナルカラーはカーキ(砂色)。ブレイズウィザードを装備し、第38話のオペレーション・ラグナロクに降下部隊として参戦するも、ニーベルングの攻撃を受けて撃墜した。
ディアッカ・エルスマン機
パーソナルカラーは黒灰色。主にブレイズウィザード[10]を装備している。
リーカ・シェダー機
DESTINY ASTRAY』に登場。パーソナルカラーは薄桃色。ウィザードは主にブレイズを選択し、初登場時はM66キャニス×1 と M68パルデュス×2 を装備していた。
イライジャ・キール機
DESTINY ASTRAY』に登場。右肩のシールドが無いので1000ウォーリアと誤認されがちだが1001ファントムのカスタム機。過去の戦闘データから計算した被弾箇所と合致するボディの一部がPS装甲化されているのが特徴で、通電されるとグレー色の本体に前愛機だったジン改の移植部を想起させる朱色のパターンが現れるが、ON・OFFは任意で可能でありエネルギー消費を抑えながら活用出来る。トレードマークの頭部バスターソードには新たに対ビームコーティングが施された。専用開発したブースターウィザードを常用し、両脚部にM68パルデュスを装着したり、右肩部スパイクアーマーと左肩部シールドを外し2基となったジョイント部を利用したオリジナルのビーム砲を装備する事もある。
カイト・マディガン機
DESTINY ASTRAY』に登場。ツノが無い頭部、オリーブグリーンのボディに白十字ペイント、両肩に装備されたシールドソードなどが特徴。切っ先の反対側にはガトリング砲を内蔵しており、ジョイント部分から外せば手持ちの剣&ライフルとしても使える。愛用のリボルバーを携帯する時はホルスター状パーツに換装される短剣符状の腰部サイドアーマーも武器であり、下半分を引き抜くとジャマダハルのようなデザインのアーマーシュナイダーになり、残った基部からは隠し武器のグレネードを発射できる。こういった複合兵器は特に扱いが難しいとされているが、それを好むマディガンならではの武装といえる。
なお、本機の他にもノクティルーカウィザードを運用するための、もう一機別の専用ザクファントム[11]も所有している。

ザク量産試作型 編集

テンプレート:機動兵器 『DESTINY MSV』に登場。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後開発された、ザクシリーズのプロトタイプ。型式番号から通称「9ザク(キュウザク)」、またはザク999(トリプルナイン)とも呼ばれる。

本機はX09A〜X13Aで完成を見たNジャマーキャンセラーを搭載し、量産機としては史上初の核動力MSとして研究開発が進められていた。また核エンジン搭載によって膨大な電力供給が可能となり、外装を全面的にPS装甲としている。1000型との相違点はジンタイプ等に見られるトサカ状の頭部複合センサーが残っている、モノアイレール中央部の支柱の存在、肩部シールドがまだ採用されておらず両肩がスパイクアーマーとなっている点等が挙げられるが、動力部以外の基本構造はほぼ同一である。試作機は様々な仕様を含め計47機が製造され、南アメリカ独立戦争時に試験中に実戦に使用された機体が存在したと言われる。

この内の1機は、高周波振動により敵機を破壊するトマホーク及び大口径のレールガンと、核エンジンからの豊富なエネルギー供給あってこその実験的装備を備えた機体であった。この機体はヴェルヌ設計局のテストパイロットコートニー・ヒエロニムスによって試験運用された。

しかし、C.E.72年3月10日、ユニウス条約の締結を以ってNジャマーキャンセラーの軍事利用が禁止された事により、計画は中断を余儀無くされる。しかしかねてからその基本スペックの優秀性は高い評価を受けており、通常のバッテリー動力に改修し各部形状を変更した新世代の機体群「ニューミレニアムシリーズ」として開発は再び続行された。

なお条約以前に製造された47機は全機が解体・廃棄されたと伝えられているが、連合の非公式記録によれば条約締結後も何度か目撃されているようである。加えて、解体された機体から回収されたNジャマーキャンセラーの稀少物質(ベースマテリアル)はニュートロンスタンピーダーに転用されている。

ザクスプレンダー 編集

『DESTINY MSV』に登場。インパルスのコアスプレンダーの有効性を検証すべく分離・合体機構を付加されたザクベースの実験機。(型式番号:ZGMF-X101S

しかし本機のコアスプレンダーはインパルスに比べて戦闘機と呼ぶには余りにかけ離れており、コクピットブロックに小型の可変翼を付け加えた簡素なものであった。上半身、下半身を構成するチェストフライヤー、レッグフライヤーはインパルス同様推進力による動力飛行が可能だが、当然空力的に優れた形状とは言えず、滞空時間は十数分程度に過ぎない。なお、本機はデュートリオンビーム送電システムの実験も兼ねており、頭部にビームの受信装置を持つ。

生産数2機の内、1機は耐久試験の結果大破・破棄され、残りの1機はアーモリーワンに保管されている。

ホスピタルザクウォーリア 編集

『DESTINY ASTRAY』に登場。野戦病院として機能する医療施設型ウィザードの運用に特化させた機体。カラーは白・赤。

キャンピングカーを丸ごと簡易病院にしたようなコンテナを3基程度背負い、ザク自体の移動能力とエネルギーを利用することで、通常の車両や航空機では辿り着けない被災地や発電設備が無い場所でも充分な活動が可能。その他、両肩は照明付き純装甲タイプに換装し、ハンドグレネード用パレットを外した腰部両脇に予備電源バッテリーを装着している。

ブレイク・ザ・ワールド直後の地球にも多数導入され救助活動を行い、ミハイル・コーストもこのホスピタルザクを駆って各地を渡り歩いた。

あくまでも非戦闘用で武装も全て外しているが、ベースはザクウォーリアそのものなので、ミハイルは落ちていた鉄骨を使ってテロリストのM1アストレイ3機を瞬く間に撃破している。

コマンドザクCCI 編集

『DESTINY MSV』に登場。Nジャマー下での無線通信を円滑化すべく開発された戦域通信指揮統制用ザクウォーリア。(型式番号:ZGM-1000/R4

基本的に非武装機であるため、型式番号からは戦闘型 (Fight) を示す「F」の一字が省かれている。肩に装着されたパラボラアンテナが特徴で、内部も1000ザクとは全く異なる構造になっている。主要装備であるビームアンテナガンのコストは通常ザク1機とほぼ同額だという。

プロヴィデンスザク 編集

テンプレート:機動兵器 『DESTINY MSV』に登場。新型ドラグーン・システムの性能実証用に製造されたMS。

設計当初はウィザードのみで対応する案もあったが、ドラグーンの性能を最大限に発揮するためにハイパーデュートリオンを搭載するなど機体本体にも大幅な改修が施されている。機体の基本カラーは黒・灰だが、テストパイロットを務めたリンナ・セラ・イヤサカの搭乗機は灰色の各エッジ部がレッドに塗り替えられている。

ザクの意匠を残した部分の相違点としては、フレキシブルチューブには新たに原子炉冷却器と量子トランシーバーを収容。両肩部には3基のスラスターを内蔵した特有のアーマー材が装着されているが、プロテクター側のジョイントを使っているのではなくボルトオン仕様のものであるため、下方に折り畳むだけで対ビームシールドを併設させる事が出来る。

X56S/θ デスティニーインパルスを経てのX42S デスティニーと同様に、本機をアップデートさせて誕生したのがX666S レジェンドだが、その名称に関しては、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後に戦犯と指名されたラウ・ル・クルーゼの機体だったこともあってプロヴィデンスの名は継がれなかったとされる。しかし、ザフト側ではその説を公式に否定している。

MA-BAR76T 高エネルギービームライフル
背部のコネクタに接続される大型ビームライフル。ライフルの両サイドにビーム突撃銃のエネルギーカートリッジを装着出来る。
レジェンドに装備されたMA-BAR78Fは本兵装の改良型で、機体本体からエネルギーを供給するタイプになっている。
GDU-X4 突撃ビーム機動砲
量子通信によって遠隔操作可能なビーム砲。砲自体が鋭利なブレードになっており、砲撃以外に打突による直接攻撃も想定しているが、実体ブレードでは威力不足と判断されたのか、或いは対象との衝突時の内部機構への負担を考慮してか、レジェンドにはビームスパイクを内蔵したGDU-X5が採用された。


脚注 編集

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  1. プラモデル 『BB戦士 No.298 ブレイズザクファントム(ハイネ・ヴェステンフルス専用機)』 組立説明書。
  2. プラモデル 『HG 1/144 ザクウォーリア』 組立説明書。
  3. 『パーフェクト・アーカイブ 機動戦士ガンダムSEED DESTINY』 竹書房、森田繁コメントより。
  4. 「DESTINY MSV 『Vol.2 ZGMF-1000/AAL ザフト軍制式主力モビルスーツ ザクウォーリア強襲揚陸型 “ノクティルーカ”』」。
  5. 「DESTINY MSV 『Vol.11 ZGMF-X3000Q 次世代型先進試作モビルスーツ “プロヴィデンスザク”』」。
  6. 『FRAME ASTRAYS』 コミックパート 「FRAME A02 『ブルーフレームサード』」 には、M68キャットゥス用のボックスマガジン2個を装着する1000ザクが見られた。
  7. 「DESTINY MSV 『Vol.1 ZGMF-X999A ザフト軍制式主力モビルスーツ・ザク量産試作型』」。
  8. 8.0 8.1 ツノ付きザク、斧状武器それぞれは、『機動戦士ガンダム』 に登場する指揮官用ザクII、ヒートホークに酷似(意識)したものとなっている。
  9. ときた洸一 『Δ ASTRAY』 第2巻、71頁や、コンピレーション・アルバム 『SEED DESTINY COMPLETE BEST』 初回限定盤CD+DVDケースなどにそれらしき1000ザクが見られる。
  10. 高山瑞穂 『SEED DESTINY』 第4巻では、ガナーウィザードを装備してのジュール隊属ガナー隊として描かれている。
  11. MSV開発系譜図 ZAFT編 マディガン専用ノクティルーカザクファントム、小説版 『DESTINY ASTRAY』 第1巻など。しかし、当の小説版のジェスの解説部分においては「カイトのザクはノーマルの1001ファントムとは違ってブレードアンテナがある」とも言っており、ノクティルーカウィザードのヘッドパーツの事を「カイトのザク(ファントム)独自の装備」と間違って解釈しているような記述も見られた。なお、メディアワークス発行 『GUNDAM SEED ASTRAY MASTERS』 と 『機動戦士ガンダムSEEDアストレイアーカイブ 3D&設定資料集』 においては“ザクウォーリア”で掲載されており、白十字を除いたカラーリングもデフォルトの1000ウォーリアと判断した方が的確と言え、仮に1001ファントムの原型色が公式設定でそうだったとしても、カスタムを施した本命のマディガン専用ザクファントムで見られるオリーブグリーンには塗り替えなかったようである。ちなみに発行(発表)年度は小説→MASTERS→MSV開発系譜図(リニューアル)→アーカイブ3Dの順で新しい。

関連項目 編集


th:ซาคุ (กันดั้มซี้ดเดสทินี)

zh:扎古戰士

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