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ジム・クゥエルGM QUEL) は、アニメ機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』をはじめとするガンダムシリーズ作品に登場する架空の兵器

地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」の量産型モビルスーツ (MS)。

本記事では、雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場する本機をベースとした試作実験機群の解説も記述する。

テンプレート:ネタバレ

ジム・クゥエル編集

テンプレート:機動兵器 ジオン公国軍残党の掃討やスペースコロニー内での治安維持任務用に配備された、ティターンズ初期の主力機。基本構造はオーガスタ製[1]の機体RX-78NT-1の量産型でデラーズ紛争期にエースパイロット向けに配備されたジム・カスタムをベースとしているが、開発は戦後接収した公国軍の施設や兵器等から入手したテクノロジーを排除した純粋な連邦軍技術のみによって行われた。これは地球至上主義を掲げるティターンズでの運用が前提とされていた為であり、設計のみならず各機体の製造自体も旧ジオニック社の技術者が多く在籍するアナハイム・エレクトロニクス社等民間企業の協力を介さず、ルナツー工廠内で独自に行われた。宇宙世紀0083年のティターンズ設立計画書によれば、そもそもはオーガスタ研究所で開発され宇宙世紀0084年に地球連邦軍の各部隊に配備予定であったものを、前倒しでティターンズに配備し、専用機として運用する事となったようである。

機体名称の「Quel」には「鎮圧する」という意味と共に「地球の法と権限を行使する」(Qualified to Use Earthly Law 又は QUalified to Enforce the (Earth) Law)という意味が込められているとされる。その運用目的から対人制圧戦に重点が置かれており、センサー性能の向上が行われている。頭部センサーの改良に加え、脛部には対地マルチセンサーが追加された。左胸部にも新たにセンサーが設置されている。

また、ジム・カスタムに比べ量産性や稼働率を向上させると同時に、信頼性を失わない程度の新規技術が投入されている。比較的加重の負担が少ない腕部構造に限定して、後のムーバブルフレームの前身的機構が試験的に採用されている。胸部複合インテーク・ダクト及びバックパックはジム・カスタムと同じくオーガスタ系ガンダムであるガンダムNT-1に準ずる形状のものが設置されている。

コクピットは宇宙世紀0084年時点では従来型[2]だが、宇宙世紀0085年時点でリニアシート式に換装された機体がある[3]

ジムのバリエーション機のほとんどが白系統の塗装であるのに対して、ジム・クゥエルはティターンズカラーである黒系統の塗装が施されている(例外としてコンペイトウ所属の連邦軍仕様の機体はジム改と同様の塗装が施されている)。ティターンズテストチームに配備された内の1機はガンダムヘッドを装備され、ガンダムTR-1[ヘイズル]の予備機として用いられたが、改修を受け新たにRX-121-2の型式番号を得てガンダムTR-1[ヘイズル2号機]となった。

先述の腹部コクピットハッチの他、額中央、頭部側面インテーク、胸部左に増設されたセンサー等に、後のRX-178 ガンダムMk-IIへと繋がる意匠が認められる。

同じく連邦系の技術だけで作られたジムII同様、グリプス戦役時にはすでに旧式化、第一線を退いていた。またジムIIがジムIIIへと再設計ないしは改修されたのに対し、本機の直系の後継機はない[4]

武装 編集

  • 頭部60mmバルカン砲
頭部に2門内蔵される近接戦用機関砲。初代ガンダムより受け継がれてきた連邦系MSの伝統的な武装。
  • ビーム・サーベル
ガンダムNT-1以降の機体に採用されたセンター配置型エネルギーサプライユニットに対応したビーム・サーベル(型式番号:XB-G-1065H)。グリップ内蔵のエネルギーCAPシステムと、マニピュレータープラグ双方からのドライブが可能なデュアルサプライデバイス方式を採用している。ジム・カスタムに採用されたXB-G-1019H型のマイナーチェンジモデルで、基本性能はほぼ同等。
  • ジム・ライフル
90mmの実体弾を連続発射する射撃装備(型式番号:HFW-GR・MR82-90mm)。ジム・カスタムに採用されたものと同一装備で、発砲時の排莢機構を省略したケースレスタイプの弾丸を使用する。ジム・クゥエルは任務の性質上市街地での運用場面が多く、こうした機構は周囲の建造物や民間人に余計な被害を与える事無く、任務遂行の円滑化に貢献している。
  • ビーム・ライフル
ジムII等他の系列機種にも広く使用されるビーム・ライフル(型式番号:BAUWA・BR-S-85-C2)。ビームスプレーガンの生産ラインを流用して作られた廉価モデルだが、出力、稼働時間面での改良が加えられており、充分に実用的な性能を持つ。なお、コンペイトウ方面軍所属機体では、ガンダムTR-1[ヘイズル]と同型のショートバレルタイプ・ビームライフルを装備した機体が存在したとの説もある。
  • シールド
他の系列機にも広く普及された防御兵装(型式番号:RGM・M-Sh-ABT/S-0019S)。着弾時の効率的な運動エネルギーの減免・拡散を目的とした曲面主体のフォルムを持つ。表面には特殊コーティング処理が施され、ビーム兵器に対してもある程度の耐久性を持つ。裏面にはマシンガンの予備マガジンを計2基マウント可能。

劇中での活躍 編集

OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』では新たに結成されたバスク・オム率いるエリート部隊ティターンズの戦力として登場する。劇場版『機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者』には警備を行っているシーンなどがある。なお、劇場版『Ζ』に登場のものはティターンズカラーのガンダムMk-IIに準じた塗装になっており、またガンダムMk-IIと同型のバックパックを装着した機体も確認される。
プラモデル1/100マスターグレードモデルに添付されたインスト掲載のエピソードでは、エアーズ市におけるMSを持ち出した過激な労働組合の闘争行動を、瞬時に鎮圧している。漫画『GUNDAM LEGACY』に、フォルド・ロムフェロー大尉の搭乗機として当機が登場する。ザクII F2型のザクマシンガンの直撃を受けてもシールドで防ぎきったことから防御力もジムを遥かに凌いでいる。
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』においては、下記のガンダムTR-1[ヘイズル]のベース機体となっている他に、コンペイトウ駐留部隊の機体として通常のジムと同様に白系統のカラーリングが施された機体が登場している。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』において、コンペイトウ駐留部隊の機体に類似したカラーリングの機体が登場している。
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』では、反ティターンズ組織「ケラウノス」追撃部隊の機体として登場している(ヒューイット・ライネス大尉機とオビノ少尉機。オビノ機大破後はアーネスト・マクガイア少尉機が補充)。

デザイン 編集

機体デザインはカトキハジメ。この機体の設定画は『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の制作が、本来の最終話発売前に劇場版が公開される事になり、原画が先に描かれた後に設定画が起こされるという特殊な一例となった。この関係で原画と設定画に形状の一部相違が見られる(原画ではヒジ関節部がマルイチモールド。脚部は系列機ジム・カスタム同様、膝にスラスター、足首上の対地マルチセンサーの欠如等)。
また、プラモデル「1/100 マスターグレード ジム・クゥエル」の製作に伴って新たに設定画が描き起こされた際、当初の設定画とは全体的に印象が異なる直線的なイメージに変更されており、特にランドセルに関しては、各部のバランスがリデザインされている(このリデザインは先に発売されたガンダムNT-1の一部の金型を流用する形でのキット化という事情もあって、NT-1とのデザイン的な統合性を重視しなければいけなかったという理由もある)。カラーリングに関しても当初の灰色と黒の組み合わせから、ガンダムMk-IIを意識した濃紺中心の組み合わせへと変更されている。


ガンダムTR-1系試作実験機群 編集

以下は雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場する、ジム・クゥエルをベースに開発された試作実験MS、及びその関連機である。

ガンダムTR-1[ヘイズル] 編集

テンプレート:機動兵器 本機は、宇宙世紀0084年、ティターンズがMSの最新技術を評価する為、コンペイトウ工廠にて作製した実験機である。同時に一年戦争の活躍により伝説的名機となったガンダムを模したタイプの頭部を装着する事による友軍及び敵軍(特にジオン残党軍)への心理的影響、更にはその存在自体が戦局に与える効果の検証も目的としている。ベース機としては信頼性が高くティターンズ専用機として各部隊に配備されており、メンテナンス時のパーツの互換性の高い事からジム・クゥエルが選出された。その結果、開発期間の大幅な短縮にも繋がる事となり、各部に換装された強化パーツによって、ガンダムタイプMSにも匹敵する高性能機として完成した。ベース機に対して高性能である反面、機体特性、操作性が大きく異なっており、その機体性能を遺憾なく発揮する為には高度な操作技術を要する。また、オプションパーツを装着・換装する事により様々なミッションに対応することが可能である。

頭部ユニットはデュアルセンサーとV字型のマルチブレードアンテナを装備したいわゆるガンダムヘッドに換装されている。特にセンサー能力の向上が図られ、頭頂部には強襲形態時の視界を確保する為全周に渡ってセンサーが設置されている。それらスペースの関係から頭部60mmバルカン砲は廃止されているがガンダムMk-IIと同型のバルカンポッドを装備可能。

胸部は胴体とバックパックを繋ぐ形で補助アクチュエーター・ユニットに換装されている。これは肩関節の動きを補助するもので、これにより肩関節の強度は大幅に増大する事となった。この部分はジム・クゥエルでは複合インテーク・ダクトが設けられていた為、排気性能はやや低下している。内側は多目的スペースとなっており、使用目的に応じて換装が可能である。

脚部は熱核ロケット・エンジンを内蔵した強化パーツに換装されている。一般的なMSでは後部にのみスラスターが設置される場合が多いが、本機は高い推力を有する為逆噴射による制動用のニー(膝)・スラスターとが前部にも設置されている。脚部左右にはプロペラントが内蔵されている。また、オプション兵装時などの重量増加に対応する為、足首関節部のアクチュエーターが強化された。それらを保護する為アンクル・ジョイントは大型化している。

新たに換装されたバックパックには可動式ブースターポッドが接続されている。アームにより接続されている為、可動する事でAMBACユニットとしてもベクタード・スラスターとしても機能する。ハイブリッドタイプの熱核融合炉が搭載されており、熱核ジェット・エンジン兼ジェネレーターとしても機能する。大気圏内では熱核ジェット・エンジンの前面シャッターが開き、エアインテークとなる。下部のハッチにはサブスラスターを内蔵する。上部にはマウント・ラッチが設置されている。リアアーマーは推進力向上の為ガンダムNT-1のチョバムアーマーを改良したものに換装されている。

ビーム・サーベル
[ヘイズル]唯一の固定武装。バックパックに1基設置されている。
ビーム・ライフル
Eパック方式が試験的に採用されている。連射モードでの使用はエネルギー消費が大きいため2つのパックを繋げたものを使用する。
近接戦闘での取り回しの良いショートバレルタイプやロングバレルタイプなど様々な仕様の物がテスト運用され、さらに改良された物がガンダムMk-IIで採用されることになる。
Eパックはホルダーを介して腰部や前腕部のラッチに接続される。ホルダーは、Eパック取り外し後も一種の増加装甲として機能する。
シールド・ブースター
前腕部ラッチに装着される、22,000kgのスラスターとプロペラントタンクを搭載したシールド。推進剤は被弾時の誘爆の危険性を低減する為、低可燃性のものが使用されている。強襲時にブースターとして機能し、そのままシールドとして用いる事で重量面での無駄を減らす事が出来る。これまで用いられてきたシュツルム・ブースターは、戦闘時に廃棄していたが、廃棄後の回収が困難であった。このシールド・ブースターは製造コストは高くなるものの、被弾による損傷が無い限り再利用が可能という利点もある。
多目的ランチャー
胸部補助アクチュエーター・ユニットの多目的スペースに主に装備された。これは発射時に折れる事で2連装のランチャーとなる。作戦内容によってグレネード弾やスモーク弾などを選択する事が出来る。
また、廃止された頭部バルカン砲の代替として外部設置式のバルカン・ポッドを装着可能。その際はクリアランス確保の為多目的スペースには何も設置しない。

戦闘形態 編集

強襲形態
両前腕部ラッチにシールド・ブースターを装着した形態。[ヘイズル]のオプション形態の中では最も一般的なものであり、攻守共にバランスが取れた形態である。
フルアーマー形態
[ヘイズル]には一年戦争のフルアーマー計画と同様の増加装甲システムがオプションとして採用されている。[ヘイズル]自身がジム・クゥエルをベースとして各部を強化パーツとして既に換装されており、それらのパーツは固定されている。その為、それまでのフルアーマーと比較して、増加装甲として着脱可能なのは胸部及び腹部とフロントアーマー部のみである。被弾した装甲を容易に交換出来る高いメンテナンス性を実現する為、被弾率の高い機体前面装甲のみを着脱可能としている。この増加装甲はガンダムNT-1やジム・キャノンIIのものと同タイプのものである。この形態の欠点は機体重量の増加や慣性モーメントの変化、増加装甲による可動範囲の制限、AMBAC性能の低下等により本来の機動力が失われてしまう事である。ビーム兵器が一般的となりつつあった時代でありその効果を疑問視する意見もあった。
高機動形態
フルアーマー形態に加え、3枚のシールド・ブースターを装着した形態で、最終形態とも呼ばれる。シールドは両前腕部とブースターポッドのラッチに装着され、一方向に推力を集中させる事によりモビルアーマー (MA) 並の高い加速力を得る事が出来る。胸部補助アクチュエーター・ユニットの多目的スペースにはフォールディング・グリップが設置され、これを展開し保持する事で両腕部を固定し肩関節への負荷を低減し安定した巡航を行う。推力方向を一方に揃えるというこの形態のコンセプトは後の可変MSの開発にも貢献している。

ガンダムTR-1[ヘイズル改] 編集

テンプレート:機動兵器 ジオン残党軍駆る改造MS 「シュトゥッツァー・シリーズ」との交戦で甚大な損傷を被った[ヘイズル]を、母艦アスワンに保管されていた予備部品とコンペイトウ配備のジム・クゥエルのパーツを用いて修復、強化した機体。

一部を除き改修前と形状の変化は無いが、これまでの実動データ及び開発ノウハウからのフィードバックを受けて各パーツ間のマッチングが練り直され、実質上全くの別機体として生まれ変わっている。部材の再構成によって機体は改修前より軽量化され、約10%のスラスター出力強化によって総合的な機動性、運動性は更に向上している。インターフェイス面も大幅に刷新され、コクピットには全天周モニター、リニアシートを本格的に導入。オペレーションシステムもバージョンアップが成され、操作性、反応速度共に格段に向上した。胸部コクピットブロックと腰部センターアーマーは、初代[ヘイズル]との数少ない外見的差異となっている。腰部センターアーマーは前方にスライドし、そこに様々なオプション兵装の評価試験の為の多目的ラッチが増設される。[ヘイズル]のオプション兵装は初期プランの実験をほぼ完了していたが、この改修によって実験プランは大幅に見直され、それまで以上の様々な形態をとる事が可能となっている。武装は[ヘイズル]に準ずるが、各種オプション兵装の追加によりこれまで以上に多彩な武装を利用する事が可能である。なお、シールド・ブースターは損傷時全て喪失した為、新規供給されるまでは一般のジム用シールドで代用していた(供給後も任務に応じて使用されるケースも多かった)。

本機の改修に先立って改装された[ヘイズル2号機]にRX-121-2の型式番号が付与された事に伴い、本機の型式番号もRX-121からRX-121-1へと移行される事となった。

なお、改修期間が僅か数日という異例の短期間であった為に機体の塗装が間に合わず、一定期間は大部分の装甲の地色を晒したライトグレーの状態で運用されていた。後のグリプス戦役勃発に合わせ実戦配備が決定すると、本格的なティターンズ正規カラーへと塗り変えられている。エリアルド、マーフィーの両名がギャプランTR-5に乗り換えた後劇中で描写が無いため、最終的な機体状況ならびに所在は不明である。

オプションパーツ 編集

フレキシブル・ビーム・ライフル・ユニット
腰部ラッチに装備されるビーム・ライフル保持用のターミナル・ユニット。主にシールド・ブースターによって両腕が塞がってしまう高機動形態時に装備されるもので、基部のアームを展開する事でフリーハンドでの発砲を可能としている。
姿勢制御ユニット
腰部に装備される機動装備の一種。小型のアポジモーターを多方向に複数基内蔵し、より繊細な姿勢制御を行う。
対シュトゥッツァー用ワイヤー・カッター・ユニット
ジオン残党軍の「シュトゥッツァー・シリーズ」が標準装備するウィンチユニットへの対抗手段として考案された胸部の大型V字状カッター。刃はウィンチユニットの特殊鋼ワイヤーをも切断する強度を持ち、たとえ機体を絡め取られても速やかに脱出する事が出来る。
サブ・アーム・ユニット
腰部オプションの1つ。通常は無骨な増加装甲といった容貌だが、左右それぞれが3ヶ所の可動軸によりフロント・アーマーと干渉しないように展開する事で第3、第4の腕として機能する。基本コンセプトはフレキシブル・ビーム・ライフル・ユニットと同様のもので、3本指の簡易なマニピュレーターではあるがEパックの換装や武装の換装などの基本動作はあらかじめ設定したプログラムによって行う事が出来る。更にビーム・ライフル、ビーム・サーベル等各種武装を使用する事もできるが、メインアームと切り替えて操作する為、その間メインアームは使用不可となる。また、火器管制が複雑になる事からパイロットに多大な負担がかかり、広く用いられる事はなかった。また、TR-4[ダンディライアン]搭乗時はこのアームにより機体を保持し安定化させる。ジ・Oに搭載された隠し腕との技術的関連については不明である。
イカロス・ユニット
可変機のMS形態の滞空時間が十分ではなかった事から「サブ・フライト・システムや可変機構に頼る事の無いMS単体での飛行」を検証すべく開発された装備。変形が不要なためMS形態のまま携帯する武装で戦闘に移行する事が出来る。機体前面ユニット、肩部増加ユニット、リア・スラスター・ユニットから構成される。腰部前面には高出力のハイブリッド型ジェネレーター、両肩のユニットにはコ・ジェネレーターを内蔵し、それらを利用した大推力によって無理やり機体を飛行させている。リア・スラスター・ユニットはメイン・スラスターとして機能し前面のジェネレーターと動力パイプで接続されている。胸部左右にはジェットノズルが設けられ、機体制御に用いる。飛行を安定する為のスタビライザーが設置された両肩にはジェネレーターに直結する形でロケットエンジン、更にオプションラッチが設けられている。ここにはシールド・ブースター、ミサイル・ポッド、シールド、サブ・アーム・ユニット等様々な装備が接続可能である。また胸部にはビーム・リフレクターが装備され、使用時に展開する。
初期設計プランは胸部ラッチに接続される巨大な飛行ユニットと腰部および足部のユニットから構成されるものであった。滑空時に水平展開する可変翼で発生する揚力と推進力を併用するものであったが、MS形態のままでは空力性能が著しく低く、十分な機動性が得られないと判断され廃案となっている。しかしこの装備で得られたデータを元にバイアランが開発されている。


ガンダムTR-1[ヘイズル2号機] 編集

テンプレート:機動兵器 元々本機は母艦アスワンにストックされた[ヘイズル]の補修、交換用パーツを組み立てて造り上げられた予備機で、頭部前面をデュアル・アイ・センサー式のガンダムフェイスに変更している以外は普通のジム・クゥエルと全く同一の機体だった。後にティターンズ・テスト・チーム(以下、T3部隊)パイロット、エリアルド・ハンター中尉の搭乗機ジム改高機動型の中破を機に、新たに彼の乗機として改修が施された。これに伴い軍のデータベースに再登録が行われ、RX-121-2の型式番号が与えられた。

改修点はまず頭頂部全面を1号機と同一の多面形センサーに換装。なお後頭部はジム・クゥエルそのものである為、左後部のロッドアンテナはそのまま残されている。肩部にも1号機と同じ補助アクチュエーター・ユニットが増設された。背部にはかねてより試験予定であった試作型バックパック「トライ・ブースター・ユニット」が装着されている。

トライ・ブースターはシールド・ブースター以外のもう一つの機動力強化オプションの一つとして設計された強襲戦用ユニットで、バックパック左右に配置された2基の可動式ユニバーサル・スラスター・ポッドと、後部の大容量プロペラントタンクを兼ねたテール状シュツルム・ブースターで構成される高機動型装備である。ユニバーサル・ポッドはバックパックと接続される可動フレームによって自在に推力方向を変化させる事が可能で、ポッド自体の質量移動を活かしたAMBACシステムとしての機能も有する。その鋭角的且つトリッキーな挙動は、模擬戦、実戦を問わず良好な性能を示したが、同時に数々の欠点も表面化させていた。特にシュツルム・ブースターは、その長大さ故ユニット重心と機体重心が大きくかけ離れてしまっており、特に横移動の際に発生する余剰モーメントの存在が問題視された。また、本来この装備は1号機でのテストを目的に調整されていた為、ほとんど急造同然の2号機との相性はいいとは言えず、操縦難度の高いピーキーな機体となってしまった。これらの事情もあって、稼働データの収集、解析を以ってトライ・ブースターのテストは終了したが、ポッド可動フレームのノウハウ等得られたデータの多くは装甲やその他構造物と独立したより自由度の高い躯体の研究開発に大きく寄与し、後のムーバブルフレームの原初の一つとなる。

武装やその他オプションは1号機とほぼ共用で、同様に胴体前面に増加装甲を装着する事でフルアーマー形態となる事も可能である。但しマルチ・コネクター・ポッドの試験が開始されるまでシールド・ブースターの使用は想定しておらず、補助アクチュエーター多目的スペース内には保持用ロールバーではなくオプションのグレネードランチャーを標準装備する。携行装備には一般のジムタイプに広く普及している曲面形シールドとジム・ライフルが多く用いられている。

ガンダムTR-1[ヘイズル2号機]アーリータイプ 編集

エリアルド・ハンター中尉に引き渡される直前の状態。頭頂部全面を多面形センサーに換装していない、機体カラーもジム・クゥエルのままである、という違いがある。

この機体はプラモデル「HGUC 069 RX-121-2 ガンダム TR-1 [ヘイズル2号機]」の発売に当たって設定されたものである。

ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル] 編集

テンプレート:機動兵器 グリプス戦役勃発後T3部隊の本格的実戦部隊への再編成に合わせ、[ヘイズル2号機]を[ヘイズル改]と同等の強化パーツへと換装し、更にサブ・アーム・ユニットや別途テスト中であった新規ユニットを追加した姿。その機動性、汎用性、運用効率とあらゆる要素、機能を高次元に融合させた本機は、新世代の機動兵器としての理想系の1つを体現した集大成と言うべき存在と言える。一部の装備は改良され、バーザムに採用された。

追加ユニット 編集

高性能光学センサー・ユニット
本来のアンテナは折り畳まれ、そこに頭部前面を覆うようにバイザー型複合センサーユニットが配置される。光学センサー、サイトセンサー等、内装される各種デバイスはジム・スナイパーIIIの頭部に採用されたものと同等のユニットで、明暗、熱、速度、形状、相対距離等、敵機及び戦場のあらゆる情報を捉える重要な“目”である。下部には高精度のモノアイセンサーが内蔵され、カバーを下方にスライドさせる事で長距離狙撃任務に特化したスナイパーモードへと変化する。
マルチ・コネクター・ポッド
可動式ブースター・ポッドに変わり設置されたバックパックのマルチ・オプショナル・ポッド。同じくT3部隊に配備されていた高機動型ガルバルディβの装備を流用したもので、両側ハードポイントにシールド・ブースターを計2基装着可能。これによって通常装備のまま強襲形態に匹敵する機動性能を発揮する。このラッチはブースターの推力に耐えうる様に強化されている。更に後部にも2基のラッチを持ち、それぞれゼク・アインも使用する汎用プロペラントタンクやその他強化パーツを接続可能。
強化型シールドブースター
より防御装備としての機能を追求したシールド・ブースターのバリエーションモデル。表面に計10基の拡散ビーム砲を内蔵し、これを一斉発射する事でミサイル等の実体弾兵器を着弾前に撃墜し身を守る。但しサイズそのものは通常のシールド・ブースターと変わらない上、拡散ビーム砲の搭載スペース分内蔵プロペラント量を削減している為、航続能力では通常タイプに劣る。
脚底部補助スラスター・ユニット
踵部に姿勢制御用サブスラスター・ユニットを内蔵する両足部の増加装備。純粋な機動装備としての機能は元より、着艦、着地時における減速用リバース・スラスターとしての役目を持つ。


ガンダムTR-1[ヘイズル・ラー]編集

ガンダムTR-1[ヘイズル・ラー] (GUNDAM TR-1[HAZEL-RAH]) は、[ヘイズル改]、及び[アドバンスド・ヘイズル]がGパーツ「フルドド」 (G-Parts [Hrdudu]) を装着した戦闘運用形態を指す機体呼称である。その際の型式番号はRX-121-1(RX-121-2)+FF-X29Aとなる。

合体後の[ヘイズル改]の火力、機動性、防御力は大幅に向上し、総合スペックではムーバブルフレーム標準採用の第2世代MSにも匹敵するレベルにまで達する。フルドドは通常背部の可動式ブースター・ポッド、もしくはマルチ・コネクター・ポッドのジョイントに接続されるが、更に腰部マルチウエポンラッチ及び両サイド部ハードポイントへの装着も可能となっている。その為2機のフルドドを同時合体させる事も可能で、より機体運用効率を高めた第2形態へと進化する。

また、[ヘイズル・ラー]に[アドバンスド・ヘイズル]のオプションパーツを装着した形態を[ヘイズル・ラー]フルアーマー形態と呼ぶ。隠し腕はフルドド側のパイロットが操作することでガンダムTR-1のパイロットは本来の機体操作に集中することが出来、これまで問題となっていた操作性の問題を解決している。

ガンダム[ヘイズル・ラー]第二形態 編集

2機のフルドドをガンダムTR-1に同時合体させた形態。その際はバックパック部には2基のスラスター・ウィング・ユニット、腰部には2基のクロー・ウィング・ユニットを装着し、それぞれ機能を統一することで稼動効率を最大限とする。

ガンダム[ヘイズル・ラー]クルーザー巡航形態 編集

ガンダム[ヘイズル・ラー]第二形態にギャプランの追加ブースターを装備した形態。ガンダム・ヘイズル・ラー・クルーザーモードとも呼ばれる。


フルドド 編集

Gパーツ「フルドド」はノーズ・センサー・ユニット、左右非対称のウィング・ユニット、胸部装甲ユニット、コクピット・ブロック、ロング・ブレード・ライフルから構成される。 テンプレート:機動兵器 フルドドの左右ウイングバインダーは推進器を内蔵した独立モジュールであり、更にユニットの能動的可動によるAMBAC効果を生み出す重要な機動装備である。ガンダムTR-1の肩部フォールディング・グリップと同規格のロールバーを介して胸部装甲板を接続する。

他の追加パーツと異なり、それ自体がコクピットを有する独立した航宙戦闘機として運用される。だが一年戦争期のGファイターと異なり、高い危険度を伴う戦闘中の合体機能は設計当初より除外されていた。この為発進前より単独及びドッキング状態での出撃を選択するか、MS自身が自力で換装作業を行う必要がある。但し合体状態からの分離は可能で、その際双方のコクピットにパイロットが搭乗した状態であればそのまま戦闘を継続する事が出来る。またガンダムTR-1はフルドド2機を前後に接続する事も可能であり、その運用時はMAにも匹敵する火力、加速性能を発揮する。フルドドの各構成パーツを繋ぐジョイント部は、洗練されつつあったムーバブルフレームの技術が反映され、各部は徹底したユニット化が行われた。この機構はフルアーマー・システムに近い運用法も想定されていたとされ、破壊されたユニットを切り離す事で被害を最小限に防ぐダメージコントロールシステムとしての側面もあったと言われる。

フルドド2機を接続し、ギャプランのブースター・ユニットを機体後部に装着する事で、攻撃力と機動力を兼ね備えたMA的な機体特性を持たせることも可能である(フルドドGアーマー)。2基のスラスター・ウイング・ユニットから構成される機動力重視のGトップと2基のクロー・ウイング・ユニットと2基のロング・ブレード・ライフルから構成される戦闘力重視のGベースに合体・分離可能である。GベースからGトップへとロング・ブレード・ライフルを受け渡し、2機のフルドドGファイターに戻る事も可能となっている。

合体後、ガンダムTR-1の機体名に付け加えられる呼称は装備する追加パーツの数によって決まる。フルドドを1機装備すればラー、フルドドを2機装備すればラー・第二形態、フルドドを2機装備しさらにギャプランの追加ブースターを装備すればラー・クルーザー巡航形態と呼ばれる。またフルドドIIを装備すればラーII、フルドドIIを2機装備すればラーII・第二形態、フルドドIIを2機装備しさらにギャプランの追加ブースターを装備すればラーII・クルーザー巡航形態となる。ただしラーIIと呼ばれる場合であっても、省略されてラーと呼ばれることもある。

スラスター・ウイング・ユニット
スラスター・ユニットはハイブリッド型ジェネレーターを搭載し、純粋な推進装置としての機能を持ち、ラー第2形態時は主に同ユニットを両側に装着したフルドド(Gトップ)が接続される。
クロー・ウイング・ユニット
クロー・ユニットは、サブ・アーム・ユニット同様各種武装の保持、使用を目的としたもう1つの腕と言うべきユニットである。蛇腹状のアーム部が展開し、鋏状のクローに武装を挟み込んで使用する。クロー中央部にクロー・ビームキャノンを固定装備している。Eパックホルダー用のマウントラッチを有する。ヘイズル・ラー第2形態時は主に腰部にクロー・ユニット装備型のフルドド(Gベース)が合体し、各兵装の管制を担当する。
クロー・ビームキャノン
クロー・ウイング・ユニットに固定装備している。クロー中央部にビーム発生器を装備しビームサーベルとして機能するほか、ブレードと接続することでビームキャノンとしても機能する。
ロング・ブレード・ライフル
機首下部にマウントされる長大なビーム兵器であるがそれ単体ではヒートブレードとしての機能しか持たない。バレル部と出力増幅器の前後に分離しガンダムTR-1のライフルと合体する事で、長射程用スナイパーライフルとなる。下部には銃剣としてヒートブレードが設置され、射撃装備のまま格闘戦に対応する事が出来る。クロー・ウイング・ユニットによる保持、使用も可能であり、不使用時はクロー後部に格納する事も出来る。
ノーズ・センサー・ユニット
モノアイを有する本機の機首部でありビームキャノンを固定装備する。[ヘイズル・ラー]時は本体と一体で背部に接続されテールスタビレーターとして機能する。腕部ラッチにマウントすることでオプション用のラッチを介して2基のシールド・ブースターを装着する事が出来る。
ノーズ・ビームキャノン
ノーズ・センサー・ユニットに固定装備されているビームキャノンである。
胸部装甲ユニット
コクピット内蔵の本体と言うべき部位で、[ヘイズル・ラー]の胸部前面を覆う追加装甲。両側にプレート状の装甲板(リフレクター板も装備可能)を持ち、肩部補助アクチュエーターユニット内のロールバーを介して固定される。
コクピットブロック
フルトドに乗員が搭乗する際に使用されるコクピットを有したユニット。各ユニットの接続基部を装備するフルトドの心臓部である。[ヘイズル・ラー](フルアーマー)時にはサブアーム・ユニットをフルトド側から操作することも可能である。当時普及しつつあったイジェクション・ポッド機能が本機に装備されていたかどうかは定かではない。
増加ブースター・ユニット
フルドドは後部にギャプランと同型の増加ブースターを装着する事が出来る。これは[ヘイズル・ラー]形態でも同様で、ラー第2形態の両腕にシールド・ブースターを装備した巡航形態を“Gクルーザー”またはクルーザー巡航形態と呼称する。4基のウイング・ユニット、2基のシールド・ブースター、そして増加ブースターと全ての推進器を加速の為だけに後方一点に向けたその超推力は、敵拠点へ超々長距離単独侵攻や、迎撃の暇も与えず敵を撃滅する一撃離脱戦闘能力をこの機体に与えている。


ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ] 編集

ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ] (GUNDAM TR-1[HAZEL OWSLA]) は、[ヘイズル2号機]の胴体ブロックを緊急脱出ポッド[プリムローズ] (EMARGENCY ESCAPE POD[PRIMROSE]) に換装した形態。

[ヘイズル・アウスラ]では、上半身側の胴体がほぼ丸ごとプリムローズに換装される。プリムローズの優れた拡張性により[ヘイズル2号機]の汎用性は大幅に向上し、より多数のオプションの装備が可能となる。新規の武装として、主に右腕に装備するビームキャノン、両肩に装備可能な連装型のミサイルポッド・チャフ散布複合ユニットを追加。ビームキャノンはギャプランTR-5のウィンチシールドを発展させたもので、基部よりワイヤー射出する事でインコム的な遠隔射撃も可能。ユニットは専用の可動フレームで胴体側に直接接続されている為、腕部を使うことなく射撃もできる。また、これらの追加装備に合わせて機体肩部アーマーは小型化されているが、新たにウェポンラッチが増設されている。

ガンダムTR-1[ヘイズル・ラーII]編集

純粋な[ヘイズル・ラー]のアップデート版。フルドドを装備した[ヘイズル・ラー]に対して、フルドドIIを装備するためラーIIと呼ばれる。[ヘイズル・アウスラ]のブーストポッドにフルドドのコクピットブロックを接続、左右にフルドドIIを接続した形態。フルドドIIのサブアームを介してドラムフレームにビームキャノンを装備することができる。頭部センサーユニットは取り外されている。

ガンダムTR-1[ヘイズル・ラーII]第二形態 編集

[ヘイズル・アウスラ]にフルドドIIを2機装備した形態。ラーII形態と異なり、フルドドIIは肩と腰に直接装備するほか、元々のサブ・アーム・ユニットを取り外し、代わりに腰部ラッチとブースターポッドにハイゼンスレイIIのバックパックとウーンドウォートの腰部サブアームを1セットずつ取り付ける。こちらも頭部センサーユニットは取り外されており、フルドドIIのサブアームも使用はしていない。ラーII第二形態となることで、[ヘイズル2号機]もファイバーII・ダンディライアンII、そしてインレの素体としての運用が可能となる。

ギャプランの追加ブースターを装備すればガンダム[ヘイズル・ラーII]クルーザー巡航形態となる可能性があるが、本編には未だ登場していない。

ギガンティック・アーム・ユニット 編集

コンセプトプランの一つ。[ヘイズル・ラーII]のフルドドIIにサイコガンダムの両腕部を取り付け、胸部にミサイルポッドを2基装備した状態。「腕」としてでなく、5連装ビーム砲を搭載した「攻撃ユニット」として装着される。実際には運用されておらず、有線誘導式の火力強化型バインダーそのプランの一つとしてあった。

ガンダムTR-1[ファイバーII] 編集

[ヘイズル・ラーII]のフルドドIIを介し、TR-6の「ファイバーII」ユニットを増装火器として装着した状態。カール・マツバラをパイロットとして、コロニーレーザー宙域の作戦にハイゼンスレイIIと共に参加。本来は下記の[ハイゼンスレイ]形態で[ファイバーII]に接続し運用する計画を主眼に置いたものであったため、イレギュラーな装備である。エリアルドを回収した後プリムローズを分離し、機体は放棄された。

プリムローズ 編集

ジオン残党軍MS「シュトゥッツァーシリーズ」との交戦後大破した初代[ヘイズル]の経験を踏まえ、パイロットの生還率向上を目的に開発された緊急脱出用ポッド。

基本コンセプトは一年戦争期のRXシリーズに採用されたコア・ブロック・システムを踏襲したものであるが、プリムローズではいわゆる戦闘中の分離合体機構はオミットされ、単純な脱出システムとして設計されている。また、機関砲やミサイル等、一定の自衛戦力を有していたコア・ブロックと違い一切の火器が内蔵されておらず、単体での戦力は皆無に等しい。この点から、ある意味グリプス戦役期のMSに標準採用されていた「イジェクション・ポッド」の近縁種的なシステムとも言えるが、ドッキング時の可変機構やある程度の自立航行能力は維持されている。ガンダムTR-1に限らずTRシリーズでは、各種オプションパーツの共用化が徹底されており、それはプリムローズとて例外ではない。その汎用性、拡張性は他のTRシリーズと比較しても全く遜色は無く、パーツの組み合わせ次第では充分に一線級足る戦力となり得る。例を挙げれば、フルドド、加えて発展型であるフルドドIIとのドッキングによる航宙MA形態を始め、バックパック等一部MSのパーツを接合するという芸当も可能で、開発元であるコンペイトウ技術本部では様々なバリエーションが考案、検討されていたようだ。

ガンダムTR-1[ハイゼンスレイ] 編集

ガンダムTR-1[ハイゼンスレイ]は、TR-6で得られたノウハウを元に強化されたガンダムTR-1の最終発展型である。型式番号はRX-121-3C。

TR-6の中核ユニットとして開発された機体であり、ウーンドウォートと同様の機能・能力が与えられている。そのため、TR-6各種強化パーツやユニットなど兵器システム全般との接続・運用が可能である。しかし、TR-6が破壊されたこともあって、実際に生産・運用されることはなく、ペ-パープランのみとなった。

機体は[ヘイズル・アウスラ]を素体に、ハイゼンスレイIIの上半身強化パーツをドッキング([ヘイズル・アウスラ]のプリムローズとウーンドウォートのプリムローズIIを含めた胸部は同一規格のため、このような換装が可能)。同時にヘッドユニットはオプションの専用タイプに換装され、フロントアーマーにはウーンドウォートの上半身(頭部を除く)をサブアーム・ユニットとして装備する。携行武器はTR-6のコンポジット・シールド・ブースターを1基装備。TR-6とのドッキングにより[ハイゼンスレイ]の上半身は、ジム・クゥエルからほぼ完全に一新され、実質的には別の機体と言っても過言ではないことから、新たにRX-121-3Cの型式番号が与えられた。[ハイゼンスレイ]は[ハイゼンスレイII]と同様にファイバーIIやダンディライアンII、インレのコアユニットとして運用する計画も存在した。

TR-1のバリエーションの中で唯一「ヘイズル」の名を冠さない形態。

なお、名前の「ハイゼンスレイ」は電撃ホビーマガジンで行われたコンテストで入賞した作品の名前から採られている。

ガンダムTR-1[ハイゼンスレイ・ラーII] 編集

[ハイゼンスレイ]がフルドドII2機を装備した形態。その形態から[ハイゼンスレイ・ラーII]第二形態と呼ばれ、[ハイゼンスレイ・ラー]と呼ばれることもある。

数あるTR-6の形態の中で、ハイゼンスレイII・ラーと[ハイゼンスレイ]のラー形態が、あるゆる戦場で平均的に高い戦果を上げるとされている。

腰部のサブ・アーム・ユニットIIを取り外し、代わりにハイゼンスレイII・ラーのバックパックを1基接続。マルチ・アーム・ユニットは肩部のフルドドIIに2対とも装着され、胸部と機体の両サイドに展開。さらに頭部ブレードアンテナも女神をあしらった大型のブレードアンテナに換装される。コンポジット・シールド・ブースターを2基装備する。

ガンダム[ハイゼンスレイ・ラーII]クルーザー巡航形態 編集

ウーンドウォートにおけるハイゼンスレイII・ラー・クルーザー巡航形態に相当する形態となっているが、こちらはバイザックTR-2[ビグウィグ]のビグウィグキャノンを装備している。

[ハイゼンスレイ・ラー]の機体後部にギャプランのブースター・ユニットをに装着した形態。マルチ・アーム・ユニットは、それぞれのフルドドIIに接続され、[ヘイズル・アウスラ]のウィンチキャノンを4基保持、右肩のフルドドII側面にビグウィグキャノンを接続。コンポジット・シールド・ブースターを1基装備する。

次世代試作機 編集

後のガンダムMk-IIに繋がる試作機体。詳しくは次世代試作機を参照。

次世代量産試作機 編集

後のバーザムに繋がる試作機体。詳しくは次世代量産試作機を参照。

脚注 編集

  1. 『機動戦士ガンダムMS大図鑑PART.1一年戦争編』(バンダイ・1989)による。
  2. 漫画『GUNDAM LEGACY』3巻での描写より。
  3. 『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』第1巻169ページより。同書137ページには「ジム・クゥエルの近代化改修」との記述があるが、これがリニアシート式への換装を指すかは不明。
  4. 本機の後継機とうたわれる機体が登場する作品が発表されていない、の意。
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