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マラサイ (Marasai) は、テレビアニメ機動戦士Ζガンダム』、及びその再構成版である劇場用アニメ3部作に登場する架空の兵器

地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」の主力量産型モビルスーツ (MS)。メカニックデザイン小林誠が担当(クリンナップは藤田一己の手による)。

本項目では、漫画や模型雑誌などのメディアミックス企画で設定された各派生機の解説も記述する。

機体解説 編集

テンプレート:機動兵器

グリプス戦役勃発当初、保有戦力の大半がジムIIなどの旧式機であったエゥーゴは、ティターンズの新鋭機に対抗し得る汎用主力MSの開発をアナハイム・エレクトロニクス社に要請した。そしてアナハイム社は、吸収合併した旧ジオニック社の技術を土台に、ジム系の外観にまとめ上げたネモと、旧ジオン系MSの意匠を色濃く受け継ぐマラサイの2機種を主力候補として提示した。

マラサイはハイザックをベースとしつつも、エゥーゴがティターンズから奪取したガンダムMk-IIムーバブルフレーム構造と、同じくエゥーゴを通じてアクシズ(後のネオ・ジオン)からもたらされた新装甲材ガンダリウムγを採用した本格的な第2世代MSとして完成した。カタログ上の基本性能はエゥーゴの高コスト機であるリック・ディアス百式にも匹敵し、更に操縦の容易さと相まってグリプス戦役中の傑作機とされている。

本機は試作機「RX-107」のテストを経て「MSA-002」(ドミンゴ)の型式番号を与えられた。しかし、エゥーゴへの納入直前にティターンズから「ガンダムMk-II強奪事件」への関与を疑われたため、急遽アナハイム社は追及の矛先をそらすべく、ネモより先に完成していたマラサイ数機をティターンズに無償供給した。その後正式に型式番号が割り振られ、グラナダ開発基地が8番目に開発した機体として量産が開始された。主にハイザック隊の指揮官機として使用された。

頭部はザクの流れを汲む曲面主体の形状で、の錣(しころ)のように首周りを覆う大型の装甲が特徴である。頭頂部には大型のブレードアンテナが設置され、通信機能が大幅に向上している。ハイザックでは外装式だった脚部スラスターユニットは内装式に改められ、推力も短時間の重力圏内飛行が可能なほどに高められている。

左肩のスパイクアーマーは大型化、右肩のシールドも大型化し、2枚で構成され基部でフレキシブルに可動し折りたたむ事も可能。設定画ではシールド裏面のケース内に、ビーム・ライフルの予備マガジンを複数収納していた(ビーム・ライフルの色つき画稿はハイザックのものをそのまま転用したため、保持する腕の色だけマラサイに塗り替えていた)。ハイザックにあった左腕用のオプションシールドは廃止された(しかし、両腕にラッチは残されている)。

頭部にはバルカン砲を2門内蔵する。一部機体ではこれを小型ミサイルポッド(2発×1双)にしたものもある。シールド裏面にはゲルググ系のデバイスが採用された長柄の専用ビーム・サーベル2基を装備、射撃武装としてハイザックと共用の小型ビーム・ライフル(出力2.2Mw)を携行する。本機はジェネレーター出力の向上が図られているため、ハイザックと異なりこれらビーム兵器の同時運用が可能である。劇場版の新作カットではフェダーインライフル(出力6.6Mw)を装備した機体も登場したが、劇中では未使用であった。

元々ハイザックをベースとしているため各種部品や武装の流用が容易であり、腕部をハイザックのものに交換した機体(マラサイ改)も存在している[1]。初期に生産された機体に動力駆動系の不具合があった事、また「速射の妨げになる」とのクレームに対する現場での処置だといわれている。

連邦軍(ティターンズ)の他にも一定数の機体がジオン共和国に納入されており、サイド3本国などの警備用に配備されている。第一次ネオ・ジオン抗争時、ハマーン・カーン率いるネオ・ジオン軍がサイド3に接触した際にはこれらの機体は接収され、ダカール占拠時に得られた機体と併せて、多数の機体がネオ・ジオン側に流出している。彼らは、これらの機体色を灰色に塗り替えるなどして、自軍の機体として運用している。

また、シャア・アズナブル率いる新生ネオ・ジオン軍主力機ギラ・ドーガは、この機体の設計理念をMS-06系に反映させ発展させたものである。

設定の変遷
当初はエゥーゴの量産機としてデザインされていたが、「友軍量産機はGM顔、敵軍量産機はモノアイ系で統一しないと、敵味方がわかりにくい」という意見が製作サイド内部から出たため、急遽ティターンズ側の機体に変更された(上記の政治的設定は、この実話を参考にしている)。
初期設定時の名称は「ドミンゴ」だったが同名の車が存在していたため、急遽「マラサイ」にネーミングが変更された(ギャプランの初期設定にも、同名が見られる)。なお、マラサイの命名は監督の富野によるもの[2]
デザインを担当した小林誠は、ホビージャパンムック『ガンダムゲームズ』でのインタビューにおいて「マラサイはザクにヘルメットを被せ、特徴的なスパイクアーマーとシールドは大型化して、強そうに見せる事で低年齢層に受けるよう意識した」という旨のデザインコンセプトを語っている。

RMS-156 グリフォン 編集

近藤和久の漫画版『機動戦士Ζガンダム』に登場。

グリプス戦役後半においてマラサイは旧式化しつつあり、アップグレードしてバーザムのポテンシャルまで引き上げ、性能的な面での延命処置を施した機体である。左肩のスパイクシールドは右肩にも取り付けられ、またビームライフルもより大型のものを装備している。また頭部はモノ・アイ・タイプからガンダム状のツイン・アイ・タイプに変更される等の改良が施されている。劇中ではメールシュトローム作戦においてドルク大尉(オリジナルキャラ)らが搭乗。

RX-107[ロゼット] 編集

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。

アナハイム・エレクトロニクス社が技術宣伝のために地球連邦軍のハイザックを基に作った後継機である。

マラサイにコンセプトが似た機体であるため、同機のプロトタイプ的機体であろうとも推察される。性能の高さをティターンズに見初められてTR-4のコアMSとして使用された。基にされたハイザックと腕部・脚部等の換装が容易であり、ダンディライアン時に脚部を換装してビグウィグのブースターを装備したり、腕部・脚部を交換してビグウィグのコアとしてビームキャノンの出力安定をはかるなどが試案された。

TR-4 ダンディライアン 編集

大気圏突入モジュール用に開発された機体。大気圏突入形態からMA形態、そしてMS形態と状況に合わせて3形態への形状変化[3]を行うことが出来る。

背部スペースにMSや折りたたんだロングブレードライフル等の武装を格納することが可能である。戦況によりダンディライアンのパーツを排除しコアMSであるRX-107[ロゼット]に戻ることや、大気圏突入形態のまま背部に搭載したMSを固定してのサブフライトシステムとしての運用も可能である。のちのバウンド・ドックの元になった機体とも考えられている。主な武装として脚部クロー(MA時)、ロングビームライフル(MS時)などがある。

RX-107[ロゼット] 強化陸戦形態 編集

RX-107[ロゼット]に地上用の高速ホバーユニットを装着した形態である。高速制圧戦闘などに効果を発揮する。

地上用ホバーユニット(ホバリング・スカート・ユニット)に搭載されている強力な熱核ジェットエンジンによってホバリング機動を行うことができる。また、ホバーユニットにはミノフスキー・クラフトを搭載する案もあったが、ユニットを小型化することができなかったため、結局ミノフスキー・クラフトの搭載は見送られている。武装としてはキハールとほぼ同型のビームライフルを使用するが、グリップの規格が合わないため、右肩部に大型のマニピュレーター・ユニットが増設されている。

主にカラバのカムチャッカ基地を強襲する際に使用された。

RX-107[ロゼット] 強化陸戦形態(試作プラン) 編集

熱核ジェットエンジン搭載型の強化陸戦形態が完成する以前に開発されていたものである。

当初は熱核ロケットエンジン搭載型として計画されていたが、途中で熱核ジェットエンジンを搭載するように仕様変更され、また、「イカロス・ユニット(ヘイズル用の空中機動ユニット)」の開発計画が優先されたことも重なった結果、この熱核ロケットエンジン搭載型はペーパープランのみに終わっている。

脚注 編集

  1. モデルグラフィックス誌に発表された非公式設定による機体。
  2. 学研ムック『機動戦士Ζガンダム 完全収録』
  3. 後の可変MS・MAとは異なり、基本的に一度形態を変更すると前の形態に戻ることを考えられていないため、この機体のシステムは「形態変化(いわゆる可変型)」ではなく「形状変化」と表記される。
th:มาราไซ

zh:RMS-108系列机动战士

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