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リック・ディアス (RICK-DIAS) は、アニメ機動戦士Ζガンダム』をはじめとするガンダムシリーズの作品に登場する架空の兵器。

エゥーゴの量産型モビルスーツ (MS)。

当記事では、リック・ディアスのバリエーション機およびカラバディジェ (DIJEH) についても記述する。 テンプレート:ネタバレ

リック・ディアス 編集

テンプレート:機動兵器 エゥーゴ初のオリジナル量産型MSで、エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社により共同で開発された、代表的な第2世代MS。いわゆるアナハイム・ガンダムの第1号であり、後にΖ計画と呼ばれることとなる高性能MS共同開発計画の走りとなった機体である。

ジオン系の技術者が中心となり開発されたためにリック・ドムなどのジオン系MSを思わせる外観を持ち、ドムタイプのMSにガンダム系の機能をミックスさせた機体とされる[1]。装甲材質および内部フレームにクワトロ・バジーナ大尉によりアクシズからもたらされたガンダリウムγをMSとして初めて採用したため、後のエゥーゴの指導者ブレックス・フォーラ准将の提案によりγガンダム(ガンマガンダム、γ GUNDAMGAMMA GUNDAM)と呼ばれる予定だった。しかしその外観から「ガンダムの名を使うのは、先代のガンダムに申し訳無い」「別のコードネームを使いたい」とするクワトロの希望により、宇宙用の機体を意味する「リック」、エゥーゴの活動が折り返し地点に到達したことから喜望峰の発見者バーソロミュー・ディアスの「ディアス」を合わせてリック・ディアスとしたとされる[1]。リック・ディアスの命名についての経緯はアニメの劇中では語られることはなかったものの、『機動戦士ガンダムΖΖ』の第1話「プレリュードΖΖ」などで確認することができる。小説版『機動戦士Ζガンダム』でもほぼ同じ事柄が語られるシーンがあるが、同作ではガンダムMk-II百式、リックディアスの設定やデザインがアニメ版とはかなり異なっている。

また、本来の型式番号は「MSA-099」だが、地球連邦軍の目からエゥーゴの動きを欺くため「RMS-099」とされた。当時の地球連邦軍における型式番号の命名規則は、各開発拠点に割り当てられた10 - 19の数値の後に開発順で1桁の数字がつけられる方式がとられているが、09で始まる基地は存在しない。 なお、正式の型式番号に関しては「MSA-009」と記した書籍もあり、どちらが正しいかは一概に判断が付かない。ごく一部には「RMS-009」と記したものもある[2]

装甲はガンダリウムの他、チョバム・アーマー、スペースド・アーマー(中空装甲)、リアクティブ・アーマー(爆発反応装甲)等、戦車に使われている装甲が全て使用されている[3]

脚部は第二次世界大戦中のソ連戦車に使われていたような鋳造構造であり、設定画の脚部のディテールアップ稿では、鋳造の湯口の穴の痕や装甲表面のザラザラとした質感等も描き込まれている。これはデザイナー永野護が戦車マニアであり、そのこだわりによるものである。

メインカメラはモノアイを更に高機能化したもので、機体前面の状況を全てスキャンしつつ、広角/魚眼レンズ的な視覚を補正して直視に近い映像として全天周囲モニターに投影する[4]。 この方式はシステムを小型化することが可能な上、可動部が少ないためメンテナンス性に優れている。このデバイスは一説にはガンダリウムγと共にアクシズから持ち込まれた技術のひとつで、ガザ系列からのフィードバックであるといわれている。腹部に大型のジェネレーターを設置したため通常腹部にあるコクピットブロックは胸部に2/3と頭部に1/3に架かる位置に移動され、パイロットは頭部左側にあるハッチから搭乗する。コクピットブロックは緊急時に射出される[5]。センサーは連邦軍のものより高性能なものを使用しているため、ミノフスキー粒子の下では連邦軍の機体より遠距離から相手を捕捉することができる[6]

通常バックパックが配置される背部にはプロペラント(推進剤)タンクを兼ねるAMBAC作動肢としてバインダーを2基備えている。これはガンダム試作2号機のフレキシブル・バインダーの延長上に位置するものと考えられており、ガンダリウムγによる軽量化とムーバブルフレームの採用に合わせ、これによるAMBAC機能により鈍重な見かけに反して軽快な運動性を示した。このバインダーは取り外してシールド(4話)や投擲武器(13話)として用いることも可能である。

固定武装として頭部に「バルカン・ファランクス」[7]を装備する。携行武装としては主に300mmクレイバズーカやビームピストル(出力2.8MW)を装備し、これらは非使用時には背部に配置される。クレイバズーカはバインダー基部をラッチとして固定、ビームピストルは「ライドレーザーラック」[8]に収められ、ラック下部にはビームサーベル(出力0.4MW)も1基備える。またビームピストルはライドレーザーラックに搭載した状態でも対後方・対空武装として射撃可能であり、下腕に2本並べてのマウントといった使用方法も存在する[9]。ビームピストルのエネルギーパックは、百式用ビームライフルと共通である。その他、標準武装としてガルバルディβ用ビームライフル[10]も使用される。

マニピュレーターの指基部にはトリモチランチャー(多目的ランチャー)が設けられ、トリモチやバルーンダミーなどを射出することができる。

開発経緯 編集

そもそも、本機は納入先が決まらないまま宇宙世紀0085年にアナハイムが独自に開発に着手した経緯を持つ。当時アナハイムはガンダム開発計画に伴う事件によって地球連邦政府に不信感を抱かれ、発注が望める状況ではなかった。そこで費用の節約のため、二つの開発チーム共同で開発に当たることとなった。

それがかつてガンダム試作1号機ガンダム試作3号機を担当した先進開発事業部「クラブ・ワークス」と、ガンダム試作2号機・ガンダム試作4号機を担当した旧ジオン系の技術者が多く在籍する第二研究事業部である。結果的にGPシリーズの開発陣総出で開発に当たることとなり、数々の技術が投入された。

開発に当たりガンダム試作2号機を基本設計としたため、スラスターシステムや機体背部などに共通点を見いだすことができ、ドムを踏襲したシルエットを持つ。試作機のプロトタイプ・リック・ディアスのテストを経て改良した後、ロールアウトされた。当初量産された機体は濃紺をベースにした塗装が施され、クワトロ・バジーナ大尉の乗機のみが赤く塗装されていたが、彼の優秀な功績によりこの機体が兵士の間で評判となり正式塗装が赤に変更された。

量産にも相応の目処は立っていたが、それでもネモなどのジム系よりは高価な機体であるために、主に士官級パイロットに優先的に配備されている。グリプス戦役以降、第一線を退いた後も「ファットマン(太っちょおじさん)」という愛称を付けられ、整備性と運動性の良さからコロニー防衛隊等が好んで使用したとされる。

劇中での活躍 編集

主にTVアニメ版『機動戦士Ζガンダム』での本機についての内容を記述する。

同TV版では、エゥーゴの新型MSとして第1話にクワトロの機体以下3機が登場。クワトロ機のみ赤い塗装でアポリー・ベイロベルトらの機体は濃紺の塗装だった。グリーンオアシスでの戦闘では、そのズングリとした外形にそぐわない高機動により、迎撃に現れたジムIIハイザック等の複数機を相手に対等以上に渡り合っている。その能力は第5話にて、連邦軍(実質ティターンズ)側の技師だったフランクリン・ビダンが深い関心を寄せるほど優秀なものだった。フランクリンはクワトロ機をアーガマより奪取し、アレキサンドリアに持ち帰ろうとしたところを、流れ弾により撃墜される。映画版ではフランクリンの機体は艦砲射撃により撃墜され、小説版では、フランクリンは本機を持ち帰ろうとしたところでレコア・ロンドに射殺されている。

ジャブロー降下作戦(TV版ではその少し前、ティターンズ艦艇強奪のためグラナダ襲撃に際して)において、アポリーとロベルトが、クワトロ機と同じ赤い塗装に統一された機体に搭乗した。プラモデル『MG RMS-099 リック・ディアス』の取扱説明書によれば、もともとエゥーゴはゲリラ的な活動を行っていたため識別しにくい色にしたが、ティターンズと本格的に衝突することになり色を塗り替えたとされている。また劇中ではロベルトの「味方に撃たれないため」とする発言がある。また、アポリーの「大尉の色は人気がある」とする発言もあり、彼らの間で評判の高い色へと変更されたことが仄めかされた[11]

ケネディ宇宙港でのシャトル防衛戦でロベルト機はブラン・ブルタークの駆るアッシマーにより撃墜される。アポリーが宇宙に帰還してからは、地上に残された機体を引き継ぐ形でアムロ・レイが使用した。その後も士官級のパイロットの多くが搭乗し、アーガマの主力、ひいてはエゥーゴの中核を担う名機として活躍した。

しかし、TVアニメ版『機動戦士Ζガンダム』本編を指して「敵と味方のMSデザインが混在しており、分かりにくい」という意見が出た為、続編であるアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』では敵味方のMSデザインのフォーマットを、再びシリーズ最初のアニメ『機動戦士ガンダム』に準じて戻された。それにより、エゥーゴのMSはツインアイとゴーグルアイ、ネオ・ジオン軍のMSはモノアイタイプ[12]といった具合に分けられため、本機はアーガマの戦力としては登場せず、格納庫の一角に1機が寝かされていたが、使用されることはなかった。それに対してネオ・ジオンのMSとしては、本機の派生機であるシュツルム・ディアスが登場しており、劇中で運用されエゥーゴと交戦している。

漫画『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル』では、白く塗装されたアスナ・エルマリート機が登場する。強化人間となったティターンズ所属のエリシア・ノクトンのギャプランと交戦し、両機とも撃墜されている。

デザイン 編集

メカニックデザインは、永野護が描いた百式の初期稿を元に、永野護自身が再度デザイン・クリンナップを行っている。ただし、上方パース設定のみ藤田一己が行った。藤田は上方パース設定を起こした際、上腕を角ばった形に描いているが、実は永野は上腕を楕円の様な形状と想定していた。これは放送当時発売されたプラモデルを永野自身が改造してシュツルム・ディアスを製作した際、月刊「モデルグラフィックス」誌上において明かしている。

関節はネモらと共通らしく、TV版『機動戦士Ζガンダム』でアムロの乗った機体の腕が翌週には修理されている描写について、監督の富野由悠季はインタビューで「ネモの肘から先だけ付けて、色だけ塗り替えていた方がらしかったかな」と発言している。インタビュアーも「エゥーゴは金がないから当然関節は共通でしょうね」と応じている。

設定の変遷 編集

当初は、装甲材にガンダリウムγを使用してはいるものの、機体構造にムーバブルフレームを採用していないという設定だった。しかし後に、第2世代MSの条件が「装甲およびフレームの材質がガンダリウムγ」「全天周モニターとリニアシートを装備」「ムーバブルフレームを採用」と変更されたため、ガンダムMk-IIに採用されているものよりは完成度が劣るものの、アナハイム・エレクトロニクス社が独自に開発した最初期のムーバブルフレームが採用されているという設定に改められた(ただし、ガンダリウム合金ではないガンダムMk-IIと同様に完全な第2世代MSとは言いがたい過渡期のMSであり、第1.5世代MSとも呼ばれる)。なお、その機体の性格上必要はないと言われているシールドだが、永野自身が月刊「ニュータイプ」誌にて番組終了後に描いたイラストでは、丸い小型のシールドを本機小隊が掲げて進軍する姿が観られた。

ティターンズが同時期に開発したガンダムMk-IIと比較されることも多い。ガンダムMk-IIがオフェンス面(火力、加速力)で優れているのに対し、リック・ディアスはディフェンス面(回避力、防御力)に優れており、両者の性能は伯仲している[13]。小説版『機動戦士Ζガンダム』第1巻では、ガンダムMK-IIはリック・ディアスよりもスラスターのパワーが勝り、総合的なキルレシオは両者ほぼ互角、という旨のくだりがある。

アムロ・レイとシャア・アズナブルが共通して搭乗した唯一のMSであり、漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では、「ジオンの忘れ形見であるキャスバル・レム・ダイクンが設計に携わり、連邦のエースパイロットであったアムロ・レイが搭乗した」ということで、その点に注目したジオン残党も存在したとしている。

バリエーション 編集

プロトタイプ・リック・ディアス 編集

メカニックデザイン企画『M-MSV』(大河原邦男コレクション)に登場するエゥーゴの試作型MS。 テンプレート:機動兵器 エゥーゴの試作型MSで、リック・ディアスの前身にあたる。当初開発はアナハイムによって独自に行われていたが、開発期間とコストの低減のためアナハイムで請負生産[14]している地球連邦軍のMSのムーバブルフレームを基本構造としている。そのため搭載するジェネレーターに制限が生じ、出力不足に陥っていた。しかし、エゥーゴから新素材ガンダリウムγの技術が導入されることとなり、それらの問題は解決した。それに伴い開発プロジェクト名はγガンダム計画に改められることとなった。

本機は機動性・格闘性能に重点を置かれ開発されている。メインカメラはモノアイシステムを採用し、更にサブモノアイを設置している。背部のバックパックは大型で、両側面にシールドとしても機能するバインダースラスターを有する。コックピット自体はリック・ディアスと違い完全に胴体の中に納まっている。

固定武装はバックパックに設置されたハイパービームサーベル2基である。また、クレイバズーカやピームピストルを装備する。

劇中での活躍
雑誌「SDクラブ」の短編小説『モビルスーツコレクション・ノベルズ』Act.5「宿敵の幻影」に登場。ジェネレーターの出力不足の問題から開発が行き詰まっていた所に、ガンダリウムγがもたらされリック・ディアスの完成へとつながる経緯が描写されている。
デザイン
メカニックデザインは大河原邦男


シュツルム・ディアス 編集

アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場するネオ・ジオンの量産型MS。 テンプレート:機動兵器 アナハイム・エレクトロニクス社が開発した、リック・ディアスの強襲用強化型。背部のバインダーをビームカノンを内蔵した大型の物に換装し、火力と推力を強化している。クワトロ・バジーナ大尉専用機[15]として開発されたが、クワトロにはリック・ディアスの後に百式が与えられた為、彼が搭乗する事はなかった。第一次ネオ・ジオン抗争の際、アナハイム・エレクトロニクス社とネオ・ジオンの政治的裏取引により横流しされたMSであり、またエゥーゴの元ジオン系軍人が寝返った際にネオ・ジオンに持ち込んで戦力となったMSである。主にジオン共和国軍の隠れジオン派であったサトウ率いるシュツルム・ディアス隊が運用した。

小説版『機動戦士ガンダムΖΖ』ではエゥーゴとカラバで運用され、アムロ・レイの搭乗機として登場。ジュドーたちガンダム・チームと共闘し、プルツーの乗ったサイコガンダムMk-IIを撃破している。

デザイン
オリジナルのデザインは永野護。月刊「モデルグラフィックス」で永野自身による1/144のプラモデルを改造した作例と、各部の改造点を記した画稿という形で初公開された。その際の型式番号は「RMS-099RS」。
本来はエゥーゴのクワトロ・バジーナ専用機としてデザインされた機体で、永野のテキストでは「シャア専用突撃型」とされている[16]。しかし、TV版『機動戦士Ζガンダム』制作時にはデザイン画の提出が行われず、永野の弁によると「忘れた」との事。
アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』での登場に際して明貴美加によるクリンナップで全身稿が描かれ、第38話においてネオ・ジオンの機体として登場した。既に発売されているプラモデルに新規パーツを追加する事で新メカとして劇中に登場させる事を目的としたバンダイ主導のデザインコンペの際、モデルグラフィックスから提出された案の中に永野の作例時の設定をベースとした「エゥーゴのエースパイロット部隊機」という設定が存在していたが[17]、同作ではモノアイの機体はジオン、と視聴者に判りやすいMSの配置が行なわれた為、敵役となった。
プラモデル
2004年12月発売のMGシリーズ『RMS-099 リック・ディアス(クワトロ・バジーナカラー)』にはシュツルム・ディアスをイメージさせる追加パーツが付属している。そのパーツを装着したリック・ディアスは若干跳ね上がったカメラアイの庇(バルカン・ファランクスのカバー前部)や従来より長い膝部のパーツ、追加されたバーニアを持つ姿となる。
2009年4月にHGUCシリーズとして初インジェクションキット化された。


リック・ディアス[シュトゥッツァー]編集

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場するエゥーゴのMS。

ガブリエル・ゾラ用に試作された増加装備をつけた機体。ゾラがエゥーゴに参加する前に使用していたリック・ドム[シュトゥッツァー]を参考に設計・開発された。開発当初は増加装甲や追加オプションによる重量増が機動性を犠牲にしてしまう[シュトゥッツァー]系MS共通の弱点を解決できずにいたが、後に追加されたロング・シールドブースターを併用することにより機動性を強化・向上させることに成功し、さらに「巡航形態」にすることも可能になっている。ただし、リック・ディアス本体に可変機構はないため、[シュトゥッツァー]ユニットのバインダーを左右に展開し、ロング・シールドブースターを背中に装着させるだけの単純なものとなっている。コンセプト的にはGディフェンサーとガンダムMk-IIが合体した際の巡航形態「Gフライヤー」に似ており、後にリ・ガズィが使用した「バック・ウェポン・システム (BWS)」に技術的なつながりを見て取ることもできる。

リック・ディアス[ガンダムヘッド]
ツインアイとアゴがあるガンダムタイプを連想させる頭部バリエーションもあるが、元ジオン軍であるゾラはこれの使用を拒み、ワイヤーカッターを追加しただけの通常型頭部のみを使用し続けた。腹部にウインチユニット、背中にウイングバインダーを2基装備し、その中にミサイルが充填されている。
最終決戦仕様
最終決戦時には、ロング・シールドブースターを3基接続して推力・攻撃力・防御力をさらに向上させているが、いびつな性能の水増しによって極めてバランスの悪い機体になってしまい、[シュトゥッツァー]の扱いに長けたベテラン・パイロットであるゾラでなければ、機体のポテンシャルを引き出すのは難しかった。武装プランの一例として、メガ・バズーカ・ランチャーの装備も考案されていた。

カノーネ・ディアス編集

漫画版『機動戦士Zガンダム』(近藤和久作画)に登場するエゥーゴのMS。

ペイロードの広いリック・ディアスを中距離支援用に改造した機体。背部バックパックをキャノン砲付きのものに換装している。作中ではアポリーが搭乗したが、登場は3コマのみで目立った活躍は無い。 背部バックパックの換装に伴い、ビームピストル及びウエポンラックは無くなっている。バインダーについては作中では無く、巻末の説明では付いている。キャノン砲は大口径短砲身が2門。ガンキャノンのキャノン砲に似ているが、作中ではビーム砲らしき描写がされている。 巻末における型式番号は「RMS-99」と0が抜けているが、意図したものか誤記かは不明。

リック・ディアスS編集

ゲーム『GGENERATION GATHER BEAT2』シリーズに登場する、エゥーゴの試作型MS。Dディフェンサーと組み合わせて使用される前提で開発された、リック・ディアスの改良型である(型式番号:RMS-099S)。

Dディフェンサー装備のため、マウントラッチの増設などが行われている。その関係か、Dディフェンサーが装備されていなくても、通常のリック・ディアスより高性能を誇る。武装は基本的にベース機と同じものを流用するが、クレイバズーカの代わりに長射程のロングレンジ・バズーカを装備する。外観上の差としては、頭部カバーの形状が異なる。

Dディフェンサー
Gディフェンサーと酷似した名称だが、単独での運用機能は持たされておらず、あくまで強化型バックパックという位置づけである。ただしGディフェンサーのコクピットは後部に接続可能となっている(型式番号:FXA-04)。

スーパーディアス 編集

スーパーディアスSUPER DIAS)は、リック・ディアスSがDディフェンサーを装備した形態をこのように呼称する(型式番号:RMS-099S+D Defenser)。

スーパーディアスはスーパーガンダムと同様のシステムで運用され、ガンダムMk-IIとGディフェンサーと同様に背面で接合される、DディフェンサーD-DEFENSER)と呼称される強化型バックパックを装備できるようになっている。Dディフェンサーを装備した状態ではDディフェンサー組み込み式の2丁のビームマシンガンを使用する。ただし、ゲーム中の扱いは実弾兵器である。

Ζ計画の副産物として開発された機体である。難航する可変MSの開発に対して、万一可変機の開発が挫折した場合の保険として、可変機構を持たずとも可変機並の高機動性を確保すべく、開発が進められた。Dディフェンサーを装備した状態であれば、可変機並の機動力を発揮することが可能である。

劇中での活躍
漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』にてエゥーゴの新型MSとして登場。ロングレンジ・バズーカによる狙撃任務に運用され、サイド7から脱出するティターンズ残党の宇宙艇や随伴するハイザックを狙撃した。

リック・ディアスII 編集

メカニックデザイン企画『Ζ-MSV』において設定されたエゥーゴの試作MS。 テンプレート:機動兵器 グリプス戦役後期におけるMSの著しい性能向上に対応する為に開発された機体。出力強化によりΖΖガンダムが装備するメガ・ビームライフルの試作品を携行可能となっている。試作機1機が完成しただけで、実戦投入はされていない。

リック・ディアス改ともいわれている。ガンダムタイプの頭部も用意されていたといわれている。

レッテン・ディアス 編集

雑誌「ゲームぎゃざ」の読者参加型ゲーム機動戦士ガンダム G-STRATEGY』に登場する、エゥーゴのニュータイプ専用量産型MS(型式番号:RMS-099NT)。

リック・ディアスをベースとするニュータイプ専用量産型MS。サイコミュは簡易型の準サイコミュにも換装可能で、非ニュータイプ兵の搭乗も可能。

固定装備として腕部有線式ビーム砲、バックパックにはインコムが搭載されている。頭部はシュツルム・ディアスに似たひさしのついたタイプ。コックピットハッチのある位置にバルカンポッドのようなモジュールがあるが、コックピット位置などディアスタイプと共通か不明。腕部有線式ビーム砲はゲーマルクに酷似した指で、武装保持には困難があったと推測される。

バックパックはΖΖガンダムのような大型のタイプ。ビームピストルは撤去されている。

ディジェ 編集

アニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場する、カラバの試作型陸戦用MS。 テンプレート:機動兵器 リック・ディアスをベースに開発された機体。エゥーゴのジャブロー降下作戦以降、多くのMSパイロット達は機体をカラバに託しシャトルで宇宙に帰還したため、アウドムラに残されたアポリーのリック・ディアスは以降、カラバに参加したアムロの使用機となった。ディジェはその機体を改装したワンオフの試作機である。なお、アムロ専用機としては、唯一のガンダムタイプ以外のMSとなる。

アナハイム社キャリフォルニア工廠の旧ジオン系の技術者が多数開発に参加したことから、ゲルググの流れをくむフォルム(特に頭部のデザイン)となった。右肩部は右腕をほぼ覆うシールドとなっており、左肩にはウェポンラックを装備。背部に2つある扇形のバインダーは、陸戦用に換装された放熱フィンである。コクピットはリック・ディアスに準じて頭部に配置されている。

武装は百式系のビームライフルを使用する他、近接武器として腰部にビームナギナタを装備する。頭部には固定兵装であるバルカン砲を備え、携行武器にはクレイバズーカも用いる。

劇場版機軸で描かれた漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では独自の設定が与えられている。同作では一年戦争後の幽閉生活から解放されたニュータイプ、アムロ・レイ復活の象徴にするというハヤト・コバヤシの考えで、本機はガンダムタイプの外観になるよう技術者に依頼されていたが、ハヤト以外の関係者の意見により反ティターンズの同志でもあるジオン残党への配慮から、現在のジオン系MSタイプの外観となったとされている。これは急な変更であったため、モノアイの裏側にツインアイ用のソケットが残されているなど、直前までガンダムタイプとして開発していた名残があり、後でガンダムタイプに戻すことも可能とされていた。なお本作では、「SFS搭乗飛行時の空力特性を優先して、リック・ディアスにもガンダムにも似ていない曲線的なデザインになった」という設定である[18]。また、漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』では、カラバに参加したフィーリウス・ストリームら元ギレン親衛隊が当機への搭乗を示唆する描写がある。なお、ただし、これら作品自体は公式設定という訳ではない。

なお、陸戦用の機体だが宇宙での運用が不可能との設定はない[19]

劇中での活躍
第35話でのキリマンジャロ襲撃戦において、ティターンズのキリマンジャロ基地付近に降下したカミーユ・ビダンΖガンダムとクワトロの百式を出迎えるようにドダイ改に乗り登場。サイコガンダムを中心としたティターンズの防衛隊と交戦を繰り広げる。続くキリマンジャロ襲撃戦を描いた第36話では、吹雪のキリマンジャロ基地構内でサイコガンダムと対峙するΖガンダムを援護し、サイコガンダムに搭乗したフォウ・ムラサメの最期を見届けた。
第37話ではダカール演説のため、クワトロをダカールの連邦議会に送り届ける。ダカール演説成功後の第38話では、宇宙へと戻るカミーユとクワトロを守り奮戦、メロゥドジェリド・メサバイアランを撃墜した。
小説版『機動戦士Ζガンダム』3巻にはクワトロがディジェに搭乗するシーンがあり、キリマンジャロ攻略戦に参加しようとしている[20]。この時のアムロはリック・ディアスを使用している。しかし4巻ではアムロはディジェに搭乗している様子に描かれている。
劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』にディジェの登場はないが、前述の漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では本機が存在する。
デザイン
メカニックデザインは藤田一己。元々はアクシズが開発したハマーン・カーン搭乗機としてデザインされたが、劇中では全く違う設定で登場した。このため実際にはリック・ディアスとのデザイン上のつながりは無い。放映当時、『月刊OUT』にて連載を持っていた藤田は、「アムロ=ガンダム」のイメージが強かったファン達から苦情を受けたことを認めており、「アムロ機になると知っていれば、もっと違うデザインにしていた」と言及している。藤田の言葉の裏づけとして、設定書には隊長機と一般機を通信アンテナの有無によって見分ける、と旧ジオン軍同様の設定が書き込まれている。
月刊誌『コミックボンボン』誌上で連載されていた近藤和久の漫画『機動戦士Ζガンダム』では、デザイン段階での経緯に沿う形で、「チャイカ」の名称でジオン残党側の量産機体として登場しているが、これは近藤がディジェとして受け取った設定画を独自に設定変更して登場させたものである。アニメ劇中でのディジェとは異なり、ガザ系列同様のナックルバスターを装備しているのが特徴。番組終了後、藤田に「やっぱりディジェはジオン系だよね」と言って喜ばれたという[21]

ディジェSE-R 編集

メカニックデザイン企画『Ζ-MSV』に分類されているMS。 テンプレート:機動兵器 MSK-008 ディジェをベースにしたSEシステムと呼ばれる新装備・新技術を導入し、ベース機をはるかに超える超高性能機と仕上がった。性能は勿論、コクピットのレイアウトや構造などの外見もディジェと全く異なっているうえ、開発元や具体的な性能についての記述すらなく、本当にディジェをベースにしているのか、実在したのか疑問の声もある。

デザインの経緯は不明だが、SE-Rという名称から雑誌企画『タイラント・ソード』で名前だけ言及された『ディジェ・ソード』と関連性があると考えられている。藤田一巳がメカデザイン、世界設定を務めたガンダムワールドをベースにオリジナル設定を加えたジオラマ・フォト・ストーリー『タイラント・ソード』は、月刊「ホビージャパン」1987年10月号から1988年2月号まで5回に渡って連載されていた。この物語は、SEシステムという全く新しいシステムを搭載した、MSを超越する「ソード」という新たな機動兵器カテゴリーの研究・運用試験が描かれている。ディジェSE-Rという名称はこのSEシステムの名残ではないかと推測される。

武装に関しても一切設定は存在しないが、当機がたびたび登場するゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」にて武装例が見られ、主に百式とほぼ同じ武装であり、作品によってはハイメガ粒子砲を装備していた。また、全体的に高バランスで使いやすい性能とされている。

脚注 編集

  1. 1.0 1.1 小説版『機動戦士Ζガンダム』より。
  2. 書籍『データコレクション機動戦士Ζガンダム下巻』(メディアワークス)によれば、MSA-099が本来の開発コードであり、グリプス戦役開戦までのカモフラージュ(仮名、偽名)としてRMS-099が使用されたことになっている。
  3. 引用エラー: 無効な <ref> タグ。「artofzeta」という名前の引用句に対するテキストがありません
  4. プラモデル『HGUCリック・ディアス』(バンダイ)付属解説書の記述による。
  5. しかしこのシステムは不完全なのか、操縦士のアポリーやロベルトはいずれも腹部を敵に射抜かれ、脱出のタイムリミットまで時間はあったにも関わらず乗機と運命を共にしている。
  6. 放送当時発売されたプラモデルの機体解説より。
  7. レイセオン社が開発した実在の艦載近接防御火器「MK-15ファランクス」とは名前がよく似ているが、両者の関係は不明である。
  8. ムック『MJマテリアル4 Zガンダムメカニック設定集&作例集』(バンダイ)、月刊「ガンダムエース」増刊「Zガンダムエース」№001及び、書籍『機動戦士Zガンダム ノスタルジア -Believe in a sign of Z ?-』(ソフトバンククリエイティブ)にてこの名称が確認できる。
  9. 月刊「コミックボンボン」別冊『Ζガンダムを10倍楽しむ本』の永野護によるピンナップに見られる。
  10. TV『機動戦士Zガンダム』15・34話、劇場版『機動戦士Ζガンダム#劇場版|機動戦士Ζガンダム A New Translation』より。
  11. 実際は当時、TVアニメ『機動戦士Ζガンダム』を制作していたサンライズの作画彩色現場で赤の塗料が大量に余っており、制作コストを下げるため在庫処分目的で赤いMSを多くしたということであった。また、ファーストガンダムに於ける「シャア専用」の「赤」は「ピンクと小豆色」であったが、富野が本来イメージしていたシャア・カラーの「赤」が、リック・ディアス以後使われるようになっている。これも上記と同じ理由である。
  12. ただしクィン・マンサは除く。
  13. 書籍『ガンダムMS列伝』(編/著:株式会社レッカ社、出版:PHP研究所)の141頁より。
  14. ガンダム関係の書籍にはOEM生産という言葉が多用されているが、OEMとは、相手先ブランドによる自社製品の生産のことを意味し、自社製品でないものを生産することをOEMとは言わない。それらはあくまで請負生産(アナハイムからみて)や委託生産(ライセンス元からみて)と呼ばれる。
  15. そのためかゲーム『スーパーロボット大戦64』でのクワトロの初期機体は当機である。
  16. 膝アーマーがガルバルディβのもので、下腕部の形状も通常機と異なる物となっている。
  17. 大日本絵画・刊行『GUNDAM WARS II MISSION ΖΖ』より。
  18. これは、同作でアムロ自身がディジェに求めた事であり、デザインに不満はなかったようである。
  19. 書籍『Newtype100%コレクション 機動戦士Ζガンダム メカニック編』(角川書店)には、旧連邦軍ノーマルスーツのアムロとネモ用のビームライフルを持つディジェの、宇宙を背景にしたイラストが描かれている。
  20. しかしアポリーが搭乗する百式が宇宙から降下した為、クワトロはディジェを降りてアポリーと機体を取り替えている。
  21. ムック『GREAT MECHANICS 22』(双葉社)近藤和久のインタビューより。

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